コーエーテクモHD、 第3四半期決算は経常益100%増の338億円と大幅増益…新作スマホゲーム関連の費用先行も有価証券売却益を計上、最終も大幅増

コーエーテクモホールディングス<3635>は、1月29日、2024年3月期 第3四半期累計(23年4月~23年12月)の連結決算を発表し、売上高611億3600万円(前年同期比23.7%増)、営業利益203億1600万円(同11.7%減)、経常利益338億2500万円(同100.4%増)、最終利益242億8300万円(同80.2%増)だった。

・売上高:611億3600万円(同23.7%増)
・営業利益:203億1600万円(同11.7%減)
・経常利益:338億2500万円(同100.4%増)
・最終利益:242億8300万円(同80.2%増)

 

【追記】
第3四半期(24年10月~23年12月)の連結決算は、売上高214億1400万円(前年同期比45.9%増)、営業利益64億6100万円(同38.3%増)、経常利益106億2400万円(前年同期は7億8700万円の損失計上)、最終利益74億8800万円(同1億7100万円の損失計上)だった。業績推移は以下の通り。第4四半期に大型タイトルの発売を控えており、第4四半期に売上と営業利益が集中する見通しだ。

  

【主な内容】
事業の概況
エンタテインメント
アミューズメント
不動産
その他
2024年3月期の業績見通し

   

■事業の概況

パッケージ分野では既存タイトルのリピート販売が中心となった。スマートフォンゲームはIP許諾で1タイトルの配信が開始した。既存タイトルが好調に推移したこと、及び第2四半期に配信を開始した新作タイトルの貢献により、オンライン・モバイル分野は、前四半期に引き続き最高の売上高となった。

利益面では、複数の自社パブリッシングの新作スマートフォンゲームの配信開始に伴う販売手数料と広告宣伝費、外注加工費の増加等により、第3四半期累計では、営業利益は前年同期を下回った。

さらに営業外収支においては、金融市場を注視しながら、有価証券売却益等を計上したことで、経常利益、純利益ともに前年同期を大幅に上回った。

12月にアカツキの自己株式処分による第三者割当を引き受けることを決定した。これによりアカツキとさらなる関係構築を進め、新たな事業機会の創出を図るとともに、『レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~』を軸とした事業面における提携の実効性の向上を進めていく。

セグメントの状況については以下のとおり。

 

■エンタテインメント

・売上高:573億9300万円(前年同期比24.0%増)
・営業利益:200億7700万円(同10.5%減)

・「シブサワ・コウ」ブランド
国内でサービス中のスマートフォンゲーム『信長の野望 覇道』において、12月に配信1周年を記念したキャンペーンを実施した。また、「Google Play ベスト オブ 2023」の「Chromebook部門」ゲームカテゴリで大賞を受賞した。

・「ω-Force」ブランド
9月に発売した『Fate/Samurai Remnant』のリピート販売に注力した。

・「Team NINJA」ブランド
『Wo Long: Fallen Dynasty』が「PlayStation Partner Awards 2023」でPlayStation向けに発売したヒットタイトルに贈呈される「PARTNER AWARD」を受賞した。また、2024年3月には、幕末時代の日本を舞台にした、完全新作のオープンワールドアクションRPG『Rise of the Ronin』(PS5用)の発売を予定している。

・「ガスト」ブランド
9月に配信を開始した『レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~』が、累計300万ダウンロードを突破した。

・「ルビーパーティー」ブランド
『金色のコルダ スターライトオーケストラ』において、各種ゲーム内イベントを実施した。

・「midas」ブランド
位置情報を活用したスマートフォンゲーム『信長の野望 出陣』を運営し、東海旅客鉄道(JR東海)とコラボしたイベント「信長 東海道に出陣!」などを開催した。

・IP事業
『三国志・戦略版』(国内では『三國志 真戦』)が引き続き高水準で推移した。新規タイトルとして、11月に『真・三國無双 M』※が配信開始した。

※ネクソンが開発・運営を担当。配信地域は日本を含むグローバル。

 

■アミューズメント

・売上高:29億1000万円(同28.5%増)
・営業利益:4億8500万円(同22.4%増)

アミューズメント施設は、既存店売上高が好調に推移した。新たに1店を出店し、この四半期末における店舗数は11店となった。スロット・パチンコでは、同社が開発を担当した2タイトルが稼働を開始した。

 

■不動産

・売上高:9億0200万円(同4.7%減)
・営業利益:1億0200万円(同55.8%減)

ライブハウス型ホールKT Zepp Yokohamaは、引き続き高い稼働率となった。

 

■その他

・売上高:2億4300万円(同12.0%減)
・営業損失:3億4900万円(前年同期は8900万円の損失)

ベンチャーキャピタル事業において、ファンドの管理費用が発生した。

 

■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高950億円(前期比21.1%増)、営業利益375億円(同4.2%減)、経常利益405億円(同1.5%増)、最終利益310億円(同0.2%増)、EPS98.40円を見込む。

・売上高:950億円(同21.1%増)
・営業利益:375億円(同4.2%減)
・経常利益:405億円(同1.5%増)
・最終利益:310億円(同0.2%増)
・EPS:98.40円

計画に対する進捗率は、売上高64.4%、営業利益54.2%、経常利益83.5%、最終利益78.3%となっている。

・売上高:64.4%
・営業利益:54.2%
・経常利益:83.5%
・最終利益:78.3%

コーエーテクモホールディングス株式会社
http://www.koeitecmo.co.jp/

会社情報

会社名
コーエーテクモホールディングス株式会社
設立
2009年4月
代表者
代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
決算期
3月
直近業績
売上高845億8400万円、営業利益284億9400万円、経常利益457億4100万円、最終利益337億9200万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3635
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