ドリコム、第3四半期決算は営業利益62%減の7億8900万円と大幅減益…主力IPタイトル好調も他タイトル苦戦、メディア事業への投資も響く

ドリコム<3793>は、1月30日、2024年3月期 第3四半期累計(23年4月~23年12月)の連結決算を発表し、売上高76億3700万円(前年同期比8.9%減)、営業利益7億8900万円(同62.4%減)、経常利益7億2900万円(同64.0%減)、最終利益9700万円(同91.7%減)だった。

・売上高:76億3700万円(同8.9%減)
・営業利益:7億8900万円(同62.4%減)
・経常利益:7億2900万円(同64.0%減)
・最終利益:9700万円(同91.7%減)

 

主力IPタイトルが好調に推移したものの、他のタイトルが苦戦したため、としている。メディア事業への先行投資も響いた。最終利益については、『ダチメン伝説G』と『GGGGG』のクローズとタイトル1本の開発中止を決定し減損処理を行ったことで特別損失6億0900万円を計上した。

 

  

■ゲーム事業

売上高は73億円(同期比10.5%減)、セグメント利益は14億9200万円(同39.4%減)となった。

既存の運用タイトルが第3四半期においても引き続き好調に推移し、想定を上回る結果となった。リリースした新規タイトルが想定を下回る推移であったことから、運用/開発ポートフォリオの見直しを実施し、前期末及び第1四半期にリリースした新規タイトル2本についてクローズ、及び未発表/プロトタイプ段階の開発中タイトル1本について開発中止を決定した。

売上高については、主力のIPタイトルが好調に推移したが、その他の運用タイトルが前年を下回る推移となったこと等により、前年同期比で減少した。利益については、上記の減収要因に加え、前期末と第1四半期に新規自社配信タイトル2本をリリースしたことに伴う費用の増加等により、前年同期比で減少した。

主力事業である当セグメントにおいては、引き続き運用中タイトルの安定的な収益の維持に努める他、開発中のモバイルゲームタイトルの全般的な戦略見直しやコスト削減等を実施し、早期に損益状況の改善を図り、今後リリースする新規タイトルの貢献による売上、利益の増大を目指していく。

 

■メディア事業

売上高は3億3700万円(同48.5%増)、セグメント損失は7億0200万円(前年同期はセグメント損失3億6000万円)となった。

IPの開発、育成、収益化チャンネルの多様化を目的として出版・映像事業に取り組む中、ライトノベルレーベル「DREノベルス」とコミックレーベル「DREコミックス」から毎月刊行を実施している。また、Web3領域における新たな事業開発や、SNSを活用したファンマーケティング支援サービス『Rooot』『Fanflu』、負荷テストサービス『Mx.Load』を提供している。

売上高については、「DREノベルス」「DREコミックス」の刊行を開始したことに加え、他社と共同で開発するブロックチェーンゲーム『Eternal Crypt - Wizardry BC -』のNFTコレクション販売を実施したこと等により、前年同期比で増加した。

利益については、出版・映像やWeb3などの新規事業領域が着実に進展しているが、費用先行が継続しているため、損失額が前年同期比で増加した。

中期的に目指す姿の実現に向け今後も投資を実施していくが、全社的なコスト削減を実施する中で計画の一部見直し等を進めている。

 

■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高100億円(前期比7.4%減)、営業利益8億円(同64.9%減)、経常利益7億円(同68.1%減)、最終利益1億円(同91.4%減)、EPS3.51円を見込む。

・売上高:100億円(同7.4%減)
・営業利益:8億円(同64.9%減)
・経常利益:7億円(同68.1%減)
・最終利益:1億円(同91.4%減)
・EPS:3.51円

計画に対する進捗率は、売上高76.4%、営業利益98.6%、経常利益104.1%、最終利益97.0%となっている。

・売上高:76.4%
・営業利益:98.6%
・経常利益:104.1%
・最終利益:97.0%

株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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