マーベラス、第3四半期(4~12月)決算は売上高18%増、営業益56%減に コンシューマゲームの新作3タイトルが想定下回る 開発費を回収できず大幅減益に
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マーベラス<7844>は、1月31日、2024年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、第1四半期に発売した『LOOP8』の販売不振に加え、コンシューマゲームの新作タイトルの販売が想定を大幅に下回る推移となり、開発費を回収することができずに大幅な減益となった。
売上高217億6000万円(前年同期比18.2%増)
営業利益13億9000万円(同56.2%減)
経常利益17億4600万円(同50.2%減)
最終利益11億7400万円(同51.3%減)セグメントごとの状況は以下のとおり。
①デジタルコンテンツ事業 売上高121億3700万円(前年同期比18.2%増)、セグメント損益3億円(前年同期16億3500万円の黒字)
コンシューマ部門においては、国内で2023年9月に発売した完全新作RPG『FREDERICA』の北米・欧州・Steam版を10月3日より順次発売した。また、Nintendo Switch向け完全新作ファッション&コミュニケーションゲーム「ファッションドリーマー」を11月2日に国内・アジアで、同3日に北米・欧州で発売するなど、複数の新作ゲームソフトを国内外で発売した。しかし、第1四半期に発売した『LOOP8』の販売不振に加え、これらの新作タイトルの販売が想定を大幅に下回る推移となり、開発費を回収することができず損失を計上した。オンライン部門においては、前年同期にリリースした『ドルフィンウェーブ』が、開始時の大幅な業績貢献に対する反動減があったものの、引き続き堅調に推移した。また、『剣と魔法のログレス いにしえの女神』や『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』『ブラウザ三国志』といった長期運営タイトルは、経年により売上減少はあったものの堅実に収益貢献した。
②アミューズメント事業 売上高66億200万円(同9.2%増)、セグメント利益25億1200万円(同7.9%増)
主力のキッズアミューズメントマシン『ポケモンメザスタ』において、「ゴージャススター3弾」を11月22日より稼動開始した。第2四半期に引き続き、イベントへの出展や、他社とコラボレーションした「タグ」の配布キャンペーンなど、マーケティング・プロモーション施策を積極的に実施し、非常に好調に推移した。また、海外展開中の『ポケモンガオーレ』についても好調が継続し、大きく業績貢献した。中国本土において9月26日より稼動開始した、人気作品「NARUTO-ナルト-」を活用した新作アミューズメントマシン『火影忍者 斗牌世界』は、順調に稼動台数を拡大した。③音楽映像事業 売上高30億1900万円(同43.8%増)、セグメント利益4億3600万円(同10.6%増)
「プリキュア」シリーズ20周年施策の一つであるオリジナルTVアニメ 『キボウノチカラ~オトナプリキュア'23~』を2023年10月から12月に放送したほか、『ひろがるスカイ!プリキュア』のライブコンサートや、シリーズ初となる舞台化作品で男子プリキュアが活躍する「『Dancing☆Starプリキュア』The Stage」を同年10月から11月にかけて公演した。また、「ミュージカル『新テニスの王子様』」や「舞台『刀剣乱舞』」「ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』」などのシリーズ作品の新作公演を実施し好評を博したほか、「映画刀剣乱舞-黎明-」などのパッケージ商品化を行った。
舞台公演関連の補助金等の縮小により利益率は低下したものの、コロナ禍からの回復によりチケットやグッズの販売環境が改善し、前年同期比で増収増益となった。
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■通期業績予想の修正を発表
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なお、2024年3月期通期の業績予想については、従来予想からの修正を実施しており、以下のとおり。
売上高270億円→285億円(増減率5.6%増、前期比12.5%増)
営業利益35億円→20億円(同42.9%減、同19.6%減)
経常利益36億円→24億円(同33.3%減、同18.1%減)
最終利益25億2000万円→16億5000万円(同34.5%減、同14.3%減)
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844