Aiming、2023年12月期の20.7%増の16億1000万円…開発中の新作本数が増加、開発も進捗

Aiming<3911>の2023年12月期の研究開発費は、前の期比20.7%増の16億1000万円だった。同社では、研究開発活動において、主にスマートフォン向けオンラインゲームの開発を行っているとのこと。決算説明会では、新作の開発案件の増加に加え、新作開発の進捗で研究開発費が増えており、収益を圧迫しているとの説明が行われていた。

すでに発表済みの開発中のタイトルは以下のとおり。『2.5次元の誘惑(リリサ)天使たちのステージ』や『銀河英雄伝説 Die Neue Saga』などがあげられる。

 

 

研究開発費の推移は以下のとおり。

 

 

同社グループのゲーム制作は、プロジェクト制を採用しており、職能(企画、エンジニア、デザイナー、運営、etc)横断的なコミュニケーションや、迅速な意思決定を実現している。

また、新旧問わず世界中のゲーム分析を行うゲームリサーチの専門職を設けており、その結果を、ゲーム開発及び運営に反映させている。

同社グループでは、ゲーム開発において、おもしろさを仕様として記述することが難しいため、常にゲームが動く状態を保ちながら開発を進め、開発途中に実際に遊びながら変更・改善していく、というアプローチを採用。

アジャイル開発(※1)や継続的デプロイメント(※2)を日常的に実践している。これらにより、付加価値の低いゲームを開発してしまうリスクを少なくしている。

また、開発途中やサービス開始後の要求変化といった短期的なものから、プラットフォームの市場シェアや技術トレンドの変化といった中長期的なものまで、ゲーム開発に要求される技術的スキルセットは大きく変化するため、既存のソースコード(※3)や新技術について迅速な学習を支援するシステムが必要となる。

これに対し、コードレビュー(※4)、ペアプログラミング(※5)といった手法を取り入れることで、ノウハウや知識の共有化を図り、教育速度を向上させるとともに、人員配置の柔軟性を高めることで、特定個人への依存体制になってしまうリスクを少なくしている。

※1 アジャイル開発:要求変化に迅速に対応し、計画を変更しながら改善を続けていくための開発手法。初期にすべてを計画するウォーターフォール型開発ではこのような要求変化に対応することが難しい。
※2 継続的デプロイメント:常にサービスとして動作する状態を保ちながらソフトウェアの開発やアップデートを進める手法。分割して開発を進め、長いプロジェクト期間の最後に結合する従来型の手法と比較して、小さな更新を行う都度、自動化したプロセスにより動作保証を行うため、
・開発中でもゲームに対するフィードバックが得られ、作り直し作業の無駄が減る
・サービスが公開できなくなるリスクが下がる
・開発コストの予測可能性が高まる
といったメリットがある。
※3 ソースコード:人間がプログラミング言語を用いて記述したコンピュータプログラム。
※4 コードレビュー:開発メンバーが互いにソースコードの査読を行う開発手法。ソースコードの品質と開発スキルを同時に向上できるというメリットがある。
※5 ペアプログラミング:2人のプログラマーが1台のマシンを使って設計や実装を行う手法。常にレビューした状態を作れること、知識を底上げできること、チームワークを醸成できること等においてメリットがある。

株式会社Aiming
http://aiming-inc.com/
自分たちの面白いをカタチに変える
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会社情報

会社名
株式会社Aiming
設立
2011年5月
代表者
代表取締役社長 椎葉 忠志
決算期
12月
直近業績
売上高181億9900万円、営業損益13億900万円の赤字、経常損益11億円の赤字、最終損益22億2700万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3911
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