ドリコム、24年3月期決算は最終益91%減の1億0400万円と大幅減益…既存タイトル減収、新作苦戦で終了&開発中止で特損も計上

 ドリコム<3793>は、5月13日、2024年3月期(23年4月~24年3月)の連結決算を発表し、売上高97億7900万円(前の期比9.5%減)、営業利益9億0300万円(同60.4%減)、経常利益7億9300万円(同63.8%減)、最終利益1億0400万円(同91.0%減)だった。

・売上高:97億7900万円(同9.5%減)
・営業利益:9億0300万円(同60.4%減)
・経常利益:7億9300万円(同63.8%減)
・最終利益:1億0400万円(同91.0%減)

 

同社では、既存タイトルの減収に加え、変動費の変化、撤退した新作タイトルに関連して広告宣伝費や外注費の増加が収益を圧迫した。

ゲーム事業において前期末及び第1四半期にリリースした新規タイトル2本についてクローズ、及び未発表/プロトタイプ段階の開発中タイトル1本について開発中止を決定し減損処理を行ったこと、メディア事業に係る一部のソフトウエア資産の将来収益の再評価を行い当該資産を減損処理したことで特別損失7億4600万円を計上した。

 

■ゲーム事業

売上高は93億4900万円(前期比11.1%減)、セグメント利益は18億9600万円(同34.7%減)となった。

既存の長期運用タイトルが年間を通じて順調に推移し収益に貢献した。新規タイトルのリリースによる収益の積層化を目指しているが、リリースした新規タイトルが想定を下回ったことから、運用/開発ポートフォリオの見直しを行い、前期末及び第1四半期にリリースした新規タイトル2本についてクローズ、及び未発表/プロトタイプ段階の開発中タイトル1本について開発中止を決定した。

売上高については、主力のIPタイトルが好調に推移したが、その他の運用タイトルが前年を下回る推移となったこと等により、前期比で減少した。利益については、減収に加え、前期末と第1四半期に新規自社配信タイトル2本をリリースしたことに伴う費用の増加が響いた。

 

■メディア事業

売上高は4億3300万円(前期比52.2%増)、セグメント損失は9億9300万円(前期はセグメント損失6億2100万円)となった。

売上高については、「DREノベルス」「DREコミックス」の刊行を開始したことに加え、他社と共同で開発するブロックチェーンゲーム『Eternal Crypt - Wizardry BC -』のNFTコレクション販売を実施したこと等により、前期比で増加した。

利益については、出版・映像やWeb3などの新規事業領域が着実に進展しているが、費用先行が継続しているため、損失額が増加した。

 

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高135億円(前期比38.0%増)、営業利益10億円(同10.7%増)、経常利益9億円(同13.5%増)、最終利益4億円(同284.4%増)、EPS13.98円を見込む。

・売上高:135億円(同38.0%増)
・営業利益:10億円(同10.7%増)
・経常利益:9億円(同13.5%増)
・最終利益:4億円(同284.4%増)
・EPS:13.98円

 

【追記】
業績推移は以下のとおり。

株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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