シリコンスタジオ<3907>は、8月21日から23日の3日間にわたって開催される「コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス2024」(以下「CEDEC2024」)において、3名の公募セッションが採択され、登壇することを発表した。
「CEDEC」は、コンピュータエンターテインメント開発者を対象とした、ゲームに関する技術や知識を共有する国内最大規模のカンファレンス。毎年3日間にわたって開催し、エンジニアリング、プロダクション、ビジュアルアーツ、ビジネス&プロデュース、サウンド、ゲームデザイン、アカデミック・基盤技術の7分野で約200ものセッションが行われる。
同社からは、一般募集から選考によって選ばれる公募セッションにおいて、以下の3つが採択された。それぞれの講演内容の詳細は以下のとおりで、いずれも60分間のレギュラーセッションにて講演する。
なお、「CEDEC2024」のセッション受講は有料となる。詳細は公式サイトで確認できる。
・8月21日(水)15:00~16:00
「次世代NPRの輪郭線表現に迫る! リアルタイムベクトルストローク生成手法StrokeGenを徹底解剖」
テクノロジー事業本部 研究開発室 川口 龍樹
リアルタイムのベクトルストローク描画は従来の輪郭線手法では為し得なかった様々な表現をもたらす可能性を秘めており、次世代のゲームNPR表現の一つの要素としてStrokeGenは非常に期待の持てる技術だ。
本セッションでは、StrokeGenのアルゴリズムについて詳しく解説し、どのようにしてリアルタイムにベクトルストロークを生成するのか、そのストロークを使ってどのような表現が可能になるのかを紹介する。さらに、実際にゲームでStrokeGenを利用しようとしたときにどのような問題が現れるのか、どのように対策すべきなのかについての説明も行う。また、アニメなどのオフラインの輪郭線表現から見たときにStrokeGenにどのような特性があるのかについても考察する。
https://cedec.cesa.or.jp/2024/session/detail/s66010f7b4e9be/
・8月21日(水)16:40~17:40
「リアルタイム光学エフェクトの深淵へ~究極表現への道と位置~」
テクノロジー事業本部 研究開発室 室長/フェロー 川瀬 正樹
リアルタイムCGにおけるポストエフェクト(ポストプロセッシングエフェクト)は、20年前の黎明期から大きく進化している。
「ボケ表現」を例に取ると、スキャッタリング手法による滑らかなボケ、絞り羽根形状や口径食(レモンボケ)、収差シミュレーションによるボケ味の表現なども可能になっています。しかし、それでも実写の巨大な「玉ボケ」などと比較すると、やはりその複雑さ、ディティール感などには依然として大きな隔たりがある。
本セッションでは、実写レベルの光学エフェクトを実現するために従来のリアルタイム表現では足りない要素を明らかにし、追加負荷の少ない実用的な実装手法とその結果を紹介する。また、現状ではリアルタイム処理は難しくとも、将来可能になると予想される表現や、残された課題の解決技術などの展望も紹介する。
https://cedec.cesa.or.jp/2024/session/detail/s65f64edac7b1b/
・8月23日(金)16:40~17:40
「リアルタイム機械学習レンダリングのアプローチ:ポリゴン描画による形状安定性とニューラルネット画像生成による高品質性を両立する手法」
テクノロジー事業本部 研究開発室 ヘルツベルユ フレドリック
機械学習を用いてリアルタイムに描画するための一つのアプローチおよびその実装を紹介する。
三角形メッシュのレンダリングと機械学習画像生成を統合し、それぞれの特長である形状安定性と画像品質の両方を実現できるアプローチ。このアプローチでは、様々なGANニューラルネットワークを採用できる。
本発表では、結果の検証よりも理論と実装の詳細な議論に重点を置いている。
https://cedec.cesa.or.jp/2024/session/detail/s660986f1010d8/
<「CEDEC2024」開催概要>
名称:コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス2024(CEDEC2024)
会期:8月21日(水)~8月23日(金)
受講方法:現地受講(該当チケット購入者のみ)またはオンライン
会場:パシフィコ横浜 ノース(神奈川県横浜市西区みなとみらい)またはオンライン
主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
公式サイト:http://cedec.cesa.or.jp/2024/
会社情報
- 会社名
- シリコンスタジオ株式会社
- 設立
- 2000年1月
- 代表者
- 代表取締役社長 梶谷 眞一郎
- 決算期
- 11月
- 直近業績
- 売上高45億5400万円、営業利益2億3800万円、経常利益2億4600万円、最終利益2億円(2023年11月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3907