コーエーテクモ、「信長の野望」と「太閤立志伝」の著作権・商標権侵害訴訟で和解…YOUZUは侵害を認めて謝罪、再発防止策も合意に

コーエーテクモゲームスは、この日(7月10日)、シンガポール法人であるYOUZU(SINGAPORE、YOOZOO GAMES)に対して、著作権侵害行為の差止と損害の賠償を求める訴訟について、YOUZUとの裁判外における交渉により、YOUZUが著作権侵害を認めることなどを内容とする和解が成立したことを明らかにした。

同社の「信長の野望」と「太閤立志伝」の音楽、ゲーム画像、商標が許諾を得ることなく、YOUZUのゲームアプリのWeb広告に継続的に利用されていた。同社は、この利用行為を著作権侵害等に該当すると判断し、提訴前からYOUZUに対して警告書を発送し、改善を促してきたが、YOUZU自ら権利侵害の疑われる全ての画像等の削除を約束しておきながらその後も改善がなされず侵害行為が継続されていたため、訴訟を提起するに至った。

YOUZUは、訴訟を受けて著作権と商標権等を侵害したことを認め、同社に多大な迷惑をかけたことを正式に陳謝した。また、YOUZUはこれまで複数回にわたって侵害行為を行っており、同社としては再発防止を提訴の目的の一つとしていた。今回の和解において今後の著作権侵害を抑止するための対策について合意に至り、同社の知的財産保護の方針にも沿うものであると判断したことから和解を受け入れたという。

同社著作物・商標の無断利用は、同社の知的財産権の価値を棄損するものであると同時にユーザーや同社のパートナー企業に対し当該ゲームが同社のものであるとの誤解を与え得る行為でもある。このような行為はユーザーや同社のパートナー企業にも不利益を与えるものであることから、同社は引き続き権利侵害に対して毅然とした対応を行い、ユーザーに満足できるゲームを開発及び提供できるよう努力したい、としている。