グリーのメタバース事業…VTuber事業への積極投資を継続しつつ営業黒字転換を達成 プラットフォーム事業はライブ配信事務所とのアライアンス強化でギフティング好調
グリー<3632>は、8月1日、2024年6月期の連結決算を発表し、その決算説明資料を公開した。今回はその中から同社のメタバース事業の状況を取り上げたい。
メタバース事業の第4四半期期間(4~6月)は、売上高18億8000万円(前四半期比17%増、前年同期比4%増)、営業利益1億3000万円(同59%増、前年同期2億4000万円の赤字)となった。
VTuber事業への積極投資を継続しながらも、QonQで増収増益を確保した。なお、2024年6月期通期でもメタバース事業全体で営業黒字転換を果たしている。
「REALITY」を展開するプラットフォーム事業は、ライブ配信事務所とのアライアンス強化などにより、ギフティングが好調に推移し、QonQで売上高11%増、営業利益54%増と好調に推移した。
安定した収益源に育ったきたことで、プラットフォーム事業で獲得した利益をVTuber事業へ投資する構造がしっかりと構築できている格好だ。
VTuber事務所を運営するREALITY StudiosのVTuber事業は、タレント数が前四半期比9名増の59名となるなど、順調に増加した。積極投資を継続している状況ではあるが、売上高は前四半期比70%増、前年同期比190%増と成長軌道に乗ってきている。
今後は、タレント1人当たりの収益力強化や、グッズやイベントなどのマネタイズポイントの強化に取り組むとしている。
なお、メタバース事業の2025年6月期通期の見通しについては、プラットフォーム事業で獲得した利益をVTuber事業へ投資する構造を継続し、売上高91億円(前期比26%増)、営業利益5億円(同128%増)を見込むとしている。
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632