スクエニHD、1四半期決算は営業利益250%増の108億円と大幅増益 MMOやスマホ増益、HDゲームも費用減って黒字転換 出版やAM、ライセンス押し上げ
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、8月6日、2025年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高699億1500万円(前年同期比18.4%減)、営業利益108億4400万円(同250.1%増)、経常利益152億9700万円(同66.7%増)、最終利益106億2000万円(同68.6%増)だった。
・売上高:699億1500万円(同18.4%減)
・営業利益:108億4400万円(同250.1%増)
・経常利益:152億9700万円(同66.7%増)
・最終利益:106億2000万円(同68.6%増)
大幅な増益となったが、主力のゲーム事業の収益も大きく改善したことが要因だ。MMOやスマホゲームが増益となったほか、HDゲームについても新作が減ったことで開発費の償却負担や広告宣伝費が減り黒字転換したとのこと。出版やライセンス、アミューズメントも伸び、収益を押し上げた。
▲前年同期の利益水準が低かったこともあり、特別良かったわけでないように見える。貸借対照表でコンテンツ制作勘定が84億円増えており、現在仕込んでいる新作に期待が募るところだ。
■デジタルエンタテインメント事業
売上高は439億0500万円(同29.6%減)となり、営業利益は97億7100万円(同255.9%増)となった。
HD(High-Definition)ゲームにおいては、「FINAL FANTASY XVI」、「ファイナルファンタジー ピクセルリマスター」等を発売した前年と比較して、新作タイトルからの売上が減少したことにより、減収となった。一方で、開発費の償却負担や広告宣伝費が前年から減少したこと等により、黒字転換となった。
MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)は、増収増益となった。
スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、既存タイトルの弱含み等により減収となったものの、運営にかかる費用の最適化により増益となった。
■アミューズメント事業
売上高は151億7700万円(同13.9%増)となり、営業利益は14億9100万円(同0.7%増)となった。第1四半期累計は、既存店売上高が前年を上回ったことにより、増収増益となった。
■出版事業
売上高は69億1100万円(同15.8%増)となり、営業利益は24億9000万円(同17.0%増)となった。コミックス全般の販売好調により、デジタル販売及び紙媒体の販売が前年を上回った結果、増収増益となった。
■ライツ・プロパティ等事業
売上高は44億4600万円(同6.4%減)となり、営業利益は16億2200万円(同25.7%増)となった。有力IPにかかる新規キャラクターグッズの販売が前年を下回ったこと等によって、減収となったものの、商品別における売上構成比の変化等により増益となった。
■2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績は、売上高3100億円(前期比13.0%減)、営業利益400億円(同22.9%増)、経常利益400億円(同3.7%減)、最終利益280億円(同87.8%増)、EPS233.52円を見込む。
・売上高:3100億円(同13.0%減)
・営業利益:400億円(同22.9%増)
・経常利益:400億円(同3.7%減)
・最終利益:280億円(同87.8%増)
・EPS:233.52円
計画に対する進捗率は、売上高22.6%、営業利益27.1%、経常利益38.2%、最終利益37.9%となっている。
・売上高:22.6%
・営業利益:27.1%
・経常利益:38.2%
・最終利益:37.9%
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684