デジタルハーツHD、1Q(4~6月)決算は売上高5%増、営業益26%減に AGEST事業でクライアント側の計画見直しが発生 スピンオフ上場準備費用の増加も
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デジタルハーツホールディングス<7860>は、8月8日、2025年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算を発表、子会社AGESTのスピンオフ上場後を見据えた新たなマネジメント体制へと移行し、両事業それぞれの専門性や成長戦略に特化した事業運営に注力し、増収を達成した。
一方で、AGESTグループ事業において、特定案件のクライアント側の計画見直しに伴う収益性の一時的な低下があったほか、スピンオフ上場準備費用の増加も影響し、各利益項目とも減益となった。
売上高98億3500万円(前年同期比5.8%増)
営業利益2億9500万円(同26.8%減)
経常利益3億1500万円(同24.1%減)
最終利益2億1100万円(同37.4%減)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①DHグループ事業 売上高60億3200万円(前年同期比6.2%増)、セグメント利益4億200万円(同18.3%増)
国内デバッグサービスでは、新規タイトル開発を活発に行っているクライアントに経営リソースを集中させるなどの戦略的な営業活動に注力するとともに、引き続き当社独自の品質メソッドであるDHQ(Digital Hearts Quality)を推進しサービスの付加価値向上に努めることで、高いシェアの維持・拡大に努めた。一方、グローバルおよびその他のサービスでは、前期から取り組みを強化していた欧米言語をはじめとする翻訳・LQAの新規案件を着実に獲得するとともに、マーケティング支援で大型案件を獲得したことにより、大幅増収を達成しました。また、アライアンスパートナーとの連携強化やロゼッタと共同開発をしているゲーム特化型AI翻訳エンジンの実用化に向けた取り組みを推進するなど、新たな成長に向けた挑戦を積極化した。
②AGESTグループ事業 売上高39億1300万円(同3.1%増)、セグメント損益1億600万円の赤字(前年同期6400万円の黒字)
引き続きAGESTを中心にハイスキルエンジニアの増強に注力するとともに、AGESTの付加価値領域と位置付ける“シフトレフト”及び“シフトライト”領域における事業拡大を推進した。また、“AI Debug for Enterprise”のローンチをはじめ、テスト工程におけるAI活用を本格化するとともに、独自のテスト自動化ツールである“TestArchitect”のマルチ展開を加速するなど、技術に特化したソリューションの拡充に努めることで、“テック”企業としてのブランド構築や競合他社との差別化を図った。一方、特定案件のクライアント側の計画見直しに伴う収益性の一時的な低下や、前期から実施しているスピンオフ上場準備に伴うグループ間の人材再配置の影響でセグメント損失を計上した。
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■通期業績予想は修正なし
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2025年3月期通期の業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。
売上高441億円(前期比13.7%増)
営業利益31億円(同52.0%増)
経常利益31億円(同50.6%増)
最終利益21億円(同1093.18%増)
会社情報
- 会社名
- 株式会社デジタルハーツホールディングス
- 設立
- 2013年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 宮澤 栄一/代表取締役社長CEO 筑紫 敏矢
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高365億1700万円、営業利益30億円、経常利益31億5200万円、最終利益7億9900万円(2023年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3676