GENDA、7月中間決算は売上高102%増の495億、営業益15%増の31億円…ゲームセンターとカラオケ好調、買収企業の統合も想定上回る

GENDA<9166>は、9月9日、2025年1月期 第2四半期累計の連結決算を発表し、売上高495億3100万円(前年同期比102.0%増)、営業利益31億8400万円(同15.0%増)、経常利益28億8600万円(同5.9%増)、最終利益14億0500万円(同28.8%減)だった。

・売上高:495億3100万円(同102.0%増)
・営業利益:31億8400万円(同15.0%増)
・経常利益:28億8600万円(同5.9%増)
・最終利益:14億0500万円(同28.8%減)

 

ゲームセンターとカラオケのオーガニックな成長に加えて、ポスト・マージャー・インテグレーション(PMI)が想定を上回った、としているM&Aに関連する一過性費用に加えて、資本金の増加に伴う繰越欠損金の利用制限により、法人税等が前年同期比で増加したため、最終利益は減益となった、としている。 

M&Aを積極的に実行するとともに、収益力の強化等を図る目的で同社グループ内の組織再編を実施した。2月には、カラオケ施設を全国に展開する「シン・コーポレーション」を連結子会社とし、同社グループの事業に新たに「カラオケ」が加わった。

また、アミューズメント施設を運営する「プレビ」と「サンダイ」をそれぞれ2月、5月に連結子会社とした。さらに、5月には、酒類の輸入卸及び国内での販売を手掛ける「シトラム」を、6月には、アミューズメント施設を運営する「アメックス」を連結子会社とした。

一方で、GENDA GiGO Entertainmentによるプレビの吸収合併、米国法人Kiddleton株式の同社からGENDA GiGO Entertainmentへの譲渡、国内のミニロケ(スタッフの常駐しないゲームコーナー)事業のGENDA GiGO Entertainmentへの集約、GENDA Games(同社子会社)のアミューズメント関連製品のレンタル・販売事業のアレスカンパニーへの統合など、グループ内組織再編を実施した。

これらの結果、前期末比で連結子会社は新たに5社増え、7月末における同社グループ傘下の連結子会社数は24社となった。M&Aの加速及びグループ内組織再編により、同社グループの主軸であるアミューズメント関連の収益基盤の強化と、その周辺領域への進出も進んだことにより、同社グループの描く「エンタメ経済圏」の構築が着実に進行している。

 

■エンタメ・プラットフォーム事業

「エンタメ・プラットフォーム事業」は、「アミューズメント」「カラオケ」「フード&ビバレッジ(F&B)」で構成されており、売上高は437億1700万円(同79.6%増)、セグメント利益は53億4700万円(同37.8%増)となった。同社グループの店舗及びミニロケを合わせた「エンタメ・プラットフォーム」の拠点数は2174拠点(前期末比1331拠点増)に達した。

GENDA GiGO Entertainmentを中心とする国内の「アミューズメント」においては、都市部での人流の増加やプライズゲーム売上の伸長、前期にオープンした店舗及びM&Aにより取得した店舗の寄与に加え、積極的な新規出店とロールアップM&Aに注力し、売上高は好調に推移した。3月には、アミューズメントポーカールーム「FLIPS新宿」がグランドオープンし、新たに「GiGOかみしんプラザ」が開業した。

これを皮切りに、「GiGO」ブランドで初となるクレーンゲーム専門店「GiGOクレーンゲームオアシス入間」やカフェ・レストランとアミューズメントが融合した「GiGO Arcade Café KITTE大阪」等の新業態の店舗も含め合計9店舗の新規出店を行った。これらに加え、M&Aによりプレビ、サンダイ、アメックスの3社がグループインし、同社グループの主力事業である「アミューズメント」の店舗網拡大が順調に進行している。

また、6月には、GENDA GiGO Entertainmentの運営する推し活専門ショップ「fanfancy+ with GiGO」の会員アプリをリリースした。本アプリは、同社グループが提供するサービスの相互送客を目的とした機能「GENDA ID」を導入した初のサービスであり、今後も同社グループが展開する各サービスに導入していく。

海外の「アミューズメント」においては、米国法人Kiddletonがミニロケの積極的な新規出店及び既存店活性化に注力した。ミニロケ233箇所を新規出店したことに加え、既存のミニロケの増床、プライズゲーム機の増台等が奏功し、売上高は同56.1%増(連結子会社化前の実績比)と好調に推移した。また、台湾においても台灣奇恭股份有限公司が3店舗の新規出店を行い、同社グループのプラットフォームが海外でも着実に拡大している。

アミューズメント施設は、新規出店17店舗(国内9店舗、海外8店舗)に加え、M&Aにより64店舗(全て国内)を取得した一方、5店舗(国内4店舗、海外1店舗)を閉店し、7月末において、国内331店舗(前期末比69店舗増)、海外18店舗(同7店舗増)、合計349店舗(同76店舗増)となっている。また、7月末におけるミニロケ拠点数は、国内870箇所(前期末比664箇所増)、海外528箇所(同220箇所増)、合計1398箇所(同884箇所増)となっている。

「カラオケ」においては、2月に、カラオケ施設を全国に366店舗(7月末時点)を展開するシン・コーポレーションの株式を取得し連結子会社とした。シン・コーポレーションの運営する「カラオケBanBan」では、料金パック施策やアミューズメント施設「GiGO」との相互送客施策等により集客力が向上し、売上高は同7.4%増(連結子会社化前の実績比)と好調に推移した。また、「カラオケBanBan」へのGENDA GiGO Entertainmentの運営するミニロケの設置や、同社グループのレモネード・レモニカの提供するレモネードやシトラムが卸売販売を行う人気のリキュール「クライナーファイグリング」を飲食メニューに導入するなど、グループシナジーの発現に注力した。

「F&B」においては、5月に、酒類の輸入卸及び国内での販売を手掛けるシトラムを連結子会社とした。シトラムは「クライナーファイグリング」のコンビニエンスストアへの卸売販売を強化したほか、「カラオケBanBan」への卸売販売や「GiGO」店舗を活用したプロモーションの強化等、グループイン直後より同社グループ各社とのアライアンスを推進した。また、日本ポップコーンが、同じく同社グループのギャガが配給・公開した映画とコラボレーションしたポップコーンを企画・提供し「GiGO総本店」で販売したほか、レモネード・レモニカが運営するスタンド 型レモネード専門店「LEMONADE by Lemonica」をGiGO総本店内に出店するなど、グループシナジーの極大化への取り組みが順調に進行している。

また、レモネード・レモニカでは、直営店3店舗を新規出店するなどし、当中間連結会計期間におけるF&B店舗数は59店舗(前期末比3店舗増)となっている。

 

■エンタメ・コンテンツ事業

「エンタメ・コンテンツ事業」は、「キャラクター・マーチャンダイジング(MD)」と「コンテンツ&プロモーション」で構成されており、売上高は73億6100万円(前年同期4億1100万円)、セグメント利益は2億9400万円(前年同期億2600万円)となった。

「キャラクターMD」においては、フクヤとアレスカンパニーが、GENDA GiGOEntertainmentの運営する「GiGO」を中心とする同社グループ内のアミューズメント施設へのプライズの供給を拡大したことに加え、フクヤでは、推し活専門ショップ「fanfancy+ with GiGO」への商品供給を拡大した。

同社グループの主力事業である「アミューズメント」と「キャラクターMD」との垂直統合が順調に進んでいると同時に、アレスカンパニーはグループ内組織再編によりアミューズメント関連製品のレンタル・販売事業を承継し、営業効率の向上が図れた結果、同社グループ外との取引も順調に拡大している。

また、「コンテンツ&プロモーション」においては、ダイナモアミューズメントがテーマパークの常設アトラクションの設計・施工を受注したほか、6月には、VAR LIVE JAPANよりVRゲーム事業を譲受した。

また、映画配給を手掛けるギャガが、第76回カンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」受賞及び第96回アカデミー賞脚本賞を受賞した「落下の解剖学」やアニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(前章・後章の2部作)等、当中間連結会計期間に邦画・洋画・アニメと多彩なラインアップで合計14作品の映画を配給・公開した。

 

■2025年1月期の業績見通し

2025年1月期の業績は、売上高1100億円(前期比97.5%増)、営業利益70億円(同30.3%増)、経常利益66億円(同26.5%増)、最終利益43億円(同2.9%増)、EPS59.01円を見込む。

・売上高:1100億円(同97.5%増)
・営業利益:70億円(同30.3%増)
・経常利益:66億円(同26.5%増)
・最終利益:43億円(同2.9%増)
・EPS:59.01円

計画に対する進捗率は、売上高45.0%、営業利益45.5%、経常利益43.7%、最終利益32.7%となっている。

・売上高:45.0%
・営業利益:45.5%
・経常利益:43.7%
・最終利益:32.7%

株式会社GENDA
https://genda.jp/

会社情報

会社名
株式会社GENDA
設立
2018年5月
代表者
代表取締役会長 片岡 尚/代表取締役社長 申 真衣
決算期
1月
直近業績
売上高556億9700万円、営業利益53億7000万円、経常利益52億1600万円、最終利益41億7800万円(2024年1月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
9166
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