カプコン、2Q(4~9月)決算は大幅減収減益に 『スト6』など発売の前年同期比で販売本数減少 来年2月に最新作『モンスターハンターワイルズ』を発売予定

  • カプコン<9697>は、10月29日、2025年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、中核であるデジタルコンテンツ事業の販売本数が2002万本と『ストリートファイター6』などを発売した前年同期の2260万本に比べ減少したこともあり、減収減益となった。

    売上高564億200万円(前年同期比24.7%減)
    営業利益207億2600万円(同38.7%減)
    経常利益207億600万円(同42.7%減)
    最終利益152億7500万円(同39.6%減)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①デジタルコンテンツ事業 売上高397億7500万円(前年同期比35.1%減)、営業利益206億4000万円(同40.2%減)
    7月に完全新作『祇(くにつがみ) :Path of the Goddess』を発売し、高い評価を得た。加えて、9月に『逆転検事1&2 御剣セレクション』『デッドライジング デラックスリマスター』『MARVEL vs. CAPCOM ファイティングコレクション:アーケードクラシックス』を発売し、シリーズファンを中心とした根強い支持を集めた。

    また、リピートタイトルは、『モンスターハンターワールド:アイスボーン』および『モンスターハンターライズ』が続伸し、「モンスターハンター」シリーズの全世界での累計販売本数が1億本を突破するなど、2025年2月発売のシリーズ最新作『モンスターハンターワイルズ』に向けたシリーズタイトルのブランド価値向上に寄与した。そのほか、積極的なプロモーションによるIPの認知拡大と新たなファン層の獲得を図る施策などを行い、『バイオハザード RE:4』および『ドラゴンズドグマ 2』などシリーズタイトルを中心に販売した。

    加えて、前期発売の主力シリーズの大型新作タイトル『ストリートファイター6』について、引き続きeスポーツ展開との連携強化によるブランド認知とユーザー数の拡大を推し進めた。

    この結果、第2四半期累計期間の販売本数は、『ストリートファイター6』などを発売した前年同期と比較し減少したが、リピートタイトルの販売本数が前年同期を上回ったことにより収益を押し上げ、年間計画達成に向け、計画どおりの進捗となった。

    モバイルコンテンツについては、前期に配信を開始した『モンスターハンターNow』が累計1500万ダウンロードを突破するなど、引き続き多くのユーザーの人気を集め、ブランド浸透と価値向上に寄与した。加えて、6月にグローバルで配信開始した『モンスターハンターパズル アイルーアイランド』が100万ダウンロードを達成した。

    ②アミューズメント施設事業 売上高109億9100万円(同19.9%増)、営業利益16億6700万円(同47.8%増)
    コロナ禍からの観光需要やインバウンドの回復に加え、ユーザーの消費行動に変化が生じつつある状況下、引き続き既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより来店客数が増加し、収益拡大に貢献した。また、リアル店舗におけるイベント実施などによる魅力の最大化と他事業とのシナジーの創出を推進した。

    なお、第2四半期累計期間において、4月に「プラサカプコン 小矢部店」(富山県)をオープンしたことに加え、5月には「プラサカプコン 池袋店」(東京都)に新区画をオープンし、施設数は51店舗となった。

    ③アミューズメント機器事業 売上高31億7600万円(同22.2%増)、営業利益15億8700万円(同10.9%減)
    スマートパチスロのけん引によりパチスロ市場は堅調に推移している環境下、6月稼働の新機種「ストリートファイターV 挑戦者の道」を5000台販売するとともに、10月6日稼働開始の新機種「鬼武者3」を9月に1万1000台出荷し、収益に貢献した。また、3月発売の「ストライク・ザ・ブラッド」も続伸した。

    ④その他事業 売上高24億5900万円(同30.1%増)、営業利益11億9500万円(同94.7%増)
    その他事業は、社内組織の統合によりeスポーツとライセンスビジネスの連携を加速し、同社タイトルのブランド価値向上に向け体制強化を図った。

    このような体制のもと、eスポーツにおいては、人気タイトル『ストリートファイター6』を用いた「CAPCOM Pro Tour 2024」を6月から世界各地域で開催するとともに、国内でのチームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2024」を8月から開催するなど、各大会において熱戦が繰り広げた。また、「CAPCOM Pro Tour 2024」の決勝大会「CAPCOM CUP 11」は昨季に続き優勝賞金100万ドルに決定したほか、グローバル規模での
    ユーザー層の裾野拡大に向けた施策に加え、国内における普及にも貢献すべく、2024年シーズンの各決勝大会は両国国技館での開催を決定するなど、各大会のさらなる振興を図った。

    そのほか、「モンスターハンター」シリーズ20周年にあわせた各種イベントやコラボレーション展開の推進など、主力IPを活用した映像化や人気タイトルなどのキャラクターグッズ展開などに注力した。

  • ■通期業績予想は変更なし

  • 2025年3月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、以下のとおり。

    売上高1650億円(前期比8.3%増)
    営業利益640億円(同12.1%増)
    経常利益630億円(同6.0%増)
    最終利益460億円(同6.1%増)

※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。

株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
決算期
3月
直近業績
売上高1524億1000万円、営業利益570億8100万円、経常利益594億2200万円、最終利益433億7400万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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