DeNA、9月中間決算は営業利益14%増の54億円…中国事業縮小でゲーム事業の採算改善、ベイスターズ中心にスポーツ事業も堅調
ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、11月6日、2025年3月期 第2四半期累計の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益702億6200万円(前年同期比6.5%減)、営業利益54億9300万円(同14.4%増)、税引前利益59億3300万円(同41.3%減)、最終利益29億9900万円(同59.5%減)だった。
・売上収益:702億6200万円(同6.5%減)
・営業利益:54億9300万円(同14.4%増)
・税引前利益:59億3300万円(同41.3%減)
・最終利益:29億9900万円(同59.5%減)
営業利益は2桁の伸びとなったが、スポーツで前年並みのセグメント利益を稼いだことに加え、ゲーム事業において中国拠点の大幅縮小で費用が減少して収益性が大きく改善したことが主な要因だった。ライブストリーミングやヘルスケア事業の投資も吸収した。
最終利益は大幅な減益となったが、金融収益が減る一方、為替変動で金融費用が増加したことによる。GOの第三者割当増資による一時的な利益がなくなり、前年同期に14億5100万円あった持分法による投資利益が1億5700万円の投資損失に転じたことによる。
セグメント別の業績は次のとおり。
①ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は225億4800万円(同14.4%減)、セグメント利益は23億8000万円(同462.8%増)となった。既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は減少したが、前の期から取り組んでいる中国拠点の大幅縮小等によって費用が減少し、増益となった。
②ライブストリーミング事業
ライブストリーミング事業の売上収益は206億3900万円(同5.5%減)、セグメント損失は7億9700万円(前年同期は8900万円の損失)となった。国内の「Pococha(ポコチャ)」ではTVCM等のマーケティングを実施した。「IRIAM(イリアム)」は引き続き成長した。
③スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は215億5300万円(同1.4%増)、セグメント利益は74億8400万円(同0.5%増)となった。プロ野球における主催試合の数は少なかったものの、観客動員数等は好調に推移した。前年同期は70試合だったが、今期は67試合だった。
④ヘルスケア・メディカル事業
ヘルスケア・メディカル事業の売上収益は40億3200万円(同4.6%減)、セグメント損失は26億3100万円(同22億0600万円の損失)となった。ヘルスケア領域は、主に、データヘルス計画の策定年度には該当しないことから、減収となった。データ利活用に関しては、下期の需要期に向け、パイプラインの積み上げは順調に進捗している。メディカル領域では、医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」の導入施設数等は引き続き増加しており、また、ポータブル医療機器とJoinを組み合わせたJoin Mobile Careを活用したプロジェクト等に関しても今期の貢献に向け、議論を進めている。
⑤新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は16億7400万円(同10.0%増)、セグメント損失は5億0500万円(同5億8800万円の損失)となった。中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組みやEC事業におけるサービス等を含んでいる。
■2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績予想については、合理的な数値の算出が困難であるため、開示を見合わせているが、2024年3月期と比して増収、一時損益を除き、営業増益を目指していく。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432