KLabの決算説明資料より…『EA SPORTS FC TACTICAL』はグローバルローンチに向けてEA社と協議中 ハイブリッドカジュアルゲーム1本を北米でソフトローンチ

柴田正之 編集部記者
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KLab<3656>は、2月13日に2024年12月期の連結決算を発表した。今回はその決算説明資料の中から同社の新作パイプラインの状況を見てみたい。

同社は、新作タイトルの開発について、「大型内製タイトルの開発」と「カジュアルゲーム領域の推進」というテーマでの取り組みを行っている。

「大型内製タイトルの開発」については、現在のパイプラインに集中することを基本方針としており、現在は『EA SPORTS FC TACTICAL』と「僕のヒーローアカデミア」のIPタイトル、そしてゲーム系IPタイトルの3つの開発が進められている。

『EA SPORTS FC TACTICAL』は、5月に一部地域限定ローンチを実施したものの、2024年中の正式リリースには至らなかった。一部地域限定ローンチで主に継続率に課題が見つかったことから、2024年後半は追加開発と機能改善に集中したとのこと。12月には、機能追加およびエンドコンテンツの改修などを含んだ大型アップデートを実施しており、KPIは改善傾向にあるもようで、足元ではグローバルローンチに向けてEA社と協議中だという。

ゲーム系IPタイトルは、国内の大手コンソールゲーム会社とともに共同で新作タイトルを開発中としており、情報公開の時期や内容については、現在協議中としている。

「カジュアルゲーム領域の推進」については、子会社グローバルギアは引き続きカジュアルゲーム領域に軸足を置き、安定的な事業運営を行っていく。IPタイトルの展開は縮小し、オリジナルタイトルに注力していくという。

KLab本体では、課金収益要素を取り入れたハイブリッドカジュアルゲーム領域での挑戦を継続する。大型タイトルとの事業バランスを見極めつつも、積極的にプロジェクトを推進していく方針だ。

なお、現在は3本のハイブリッドカジュアルゲームのプロジェクトが進行しており、そのうちの1本である『Guns N‘ Buddies』は、1月上旬より北米でソフトローンチを開始し、現在は、少額の広告費を投入しながら課金テストを実施しているという。

KLab株式会社
http://www.klab.com/jp/

会社情報

会社名
KLab株式会社
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
決算期
12月
直近業績
売上高83億600万円、営業損益13億4200万円の赤字、経常損益12億8000万円の赤字、最終損益27億8200万円の赤字(2024年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3656
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