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トーセ<4728>は、7月10日、2025年8月期の第3四半期累計(9~5月)の連結決算を発表、ゲーム事業で複数の主要なプロジェクトで開発活動がさらに活発化して売上が伸⻑したほか、稼働状況の改善、レベニューシェアの寄与もあり、大幅な増収・黒字転換となった。
なお、最終利益は長岡京トーセビルの建替えに伴う一部土地の売却に関連して発生する特別損失をこなしての黒字転換となる。
売上高48億6300万円(前年同期比49.9%増)
営業利益5億700万円(前年同期5億9900万円の赤字)
経常利益5億300万円(同5億8000万円の赤字)
最終利益1億2400万円(同3億6700万円の赤字)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①ゲーム事業 売上高43億5600万円(前年同期比50.2%増)、営業利益4億5200万円(前年同期6億5200万円の赤字)
家庭用ゲーム機・PC関連は、第2四半期期間においていくつかの開発プロジェクトで、開発工程の各フェーズに実施されるクライアントによる進捗評価が重なり、調整やレビュー待ちが発生したことで一時的に売上・利益の積み上がりが抑制されたが、いずれも大きな問題なく次の工程に進み、第3四半期期間には稼働が一層高まった。2023年8月期以前から継続しているプロジェクト、海外の大手ゲーム会社とのプロジェクトなど、主要な大型開発プロジェクトにおいて総じて開発活動が活発化し、さらにこのうちいくつかのプロジェクトでは追加発注を受けており、想定よりも開発規模が拡大した。
なお、Nintendo Switch 2が発売直後から過去最高の売れ足を記録していることを受け、現在進行中の開発プロジェクトでは同機種を対応プラットフォームに新たに追加するかどうか、クライアントと検討しているものもあるが、今期の業績に与える影響は限定的であり、本格的には2026年8月期より、商談や対応が増加してくることを想定しているという。
スマートフォン関連は、複数のスマートフォンゲームの運営に継続して従事しており、運営業務全体の売上高は、前年同期比ほぼ横ばいで推移した。一方でスマートフォンゲーム市場は競争が激しい状況が継続していることから、新規開発の依頼については家庭用ゲーム機向けのものを優先して対応しているため、開発売上は前年同期に比べ減収となった。
②その他事業 売上高5億600万円(同47.9%増)、営業利益5400万円(同3.4%増)
SI事業では、第2四半期期間まで収益に貢献した教育関連のコンテンツ開発が完了したことにより、第3四半期期間の売上の伸びは緩やかとなったが、同じ教育関連分野で別のプロジェクトを進行しており、また新たなプロジェクト獲得に向けて提案や商談を進めている。家庭用カラオケ楽曲配信事業の収益は引き続き安定しており、第3四半期期間においては前年同期とほぼ同水準で推移した。一般的なゲームソフトとは異なる、非ゲーム領域における企画や開発サービスについては、立体的な映像(3DCG)の制作技術を活用した自治体への提案など、複数の提案や商談に引き続き取り組んでおり、うちいくつかの試作プロジェクトが売上に寄与した。
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■通期業績予想を再度修正
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2025年8月期通期の連結業績予想については、第2四半期決算の発表時に続き修正を実施しており、以下のとおり。
開発プロジェクトの順調な進捗や一部のプロジェクトの開発規模の拡大により、売上高・利益とも前回発表予想を上回る見通しとなった。
売上高60億円→64億円(増減率6.7%増、前期比38.7%増)
営業利益4億2000万円→6億円(同42.9%増)
経常利益4億1500万円→5億9500万円(同43.4%増)
最終利益8000万円→1億8000万円(同125.0%増)
※過去12四半期分の四半期推移のグラフを追加しました。


会社情報
- 会社名
- 株式会社トーセ
- 設立
- 1979年11月
- 代表者
- 代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
- 決算期
- 8月
- 直近業績
- 売上高66億3600万円、営業利益6億8900万円、経常利益6億7700万円、最終利益2億5000万円(2025年8月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4728
