Aiming、第3四半期決算は営業利益20億9800万円と黒字転換 外注費や外部決済導入による決済手数料の抑制で アニメ配当も押し上げ

Aiming<3911>は、10月28日、2025年12月期 第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高126億3900万円(前年同期比7.3%増)、営業利益20億9800万円(前年同期は13億0300万円の損失計上)、経常利益14億8600万円(同10億3200万円の損失計上)、最終利益11億7400万円(同9億7100万円の損失計上)と増収・黒字転換を達成した。当初の計画に比べて、営業利益は2億6400万円、経常利益は3億7000万円、最終利益は3億4600万円上回る着地だった。

・売上高:126億3900万円(同7.3%増)
・営業利益:20億9800万円(同13億0300万円の損失計上)
・経常利益:14億8600万円(同10億3200万円の損失計上)
・最終利益:11億7400万円(同9億7100万円の損失計上)

黒字転換を達成したが、増収効果に加えて、外注費の抑制、外部決済導入によるプラットフォーム手数料の抑制など費用削減が奏功したようだ。売上原価は前年同期に比べて9億5600万円、販売管理費は同15億8100万円減らすなど費用削減を行ったことが伺える。アニメ出資による配当も利益を押し上げた。

サービス中タイトルについては、スクウェア・エニックスとの共同開発タイトル『ドラゴンクエストタクト』は、5周年イベントや新キャラクターの追加等を通じてアクティブユーザー数と課金ユーザー数の維持に努めた。

これに加え、『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』は、季節イベントや新キャラクターの追加を通じて収益に大きく寄与した。

『2.5次元の誘惑(リリサ)天使たちのステージ』『銀河英雄伝説Die Neue Saga』『WIND BREAKER 不良たちの英雄譚』についても、各種イベントや新キャラクターの追加を実施し、収益として着実に積みあがっている。

『剣と魔法のログレス いにしえの女神』については、運営期間の長期化に伴うKPIの自然な低下は見られるものの、引き続き堅実な運営体制を維持している。コラボイベント等の実施により、アクティブユーザー数および課金ユーザー数の維持に努め、同社の安定的な収益基盤を支えている。

他方、開発中タイトルについては、翌四半期以降に配信を予定しているタイトルの準備と品質の向上に努めた。今後より激化することが予想される市場競争に対し、IP取得によるユーザー訴求力の向上や共同事業などによる適切なビジネススキームの確立に取り組む、としている。

 

【追記】
当初、第3四半期会計期間は、売上高36億4900万円、営業損失900万円、経常損失100万円、最終利益ゼロと営業・経常赤字を見込んでいた。新規タイトルや既存タイトルの開発進捗に伴う外注費の増加に加えて、『ドラゴンクエストタクト』や『2.5次元の誘惑(リリサ)天使たちのステージ』の周年に関連した広告宣伝費が増えるためだ。実際は、それを上回る営業利益2億5400万円、経常利益3億6800万円、最終利益3億4700万円で着地した。

 

  

■2025年12月期の見通し

2025年12月期の業績は、売上高159億8000万円(前期比6.5%減)、営業利益19億3500万円(前期は5億5200万円の損失計上)、経常利益11億9800万円(同1億5000万円の損失計上)、最終利益8億9400万円(同3億4100万円の損失計上)、EPS19.16円を見込む。株価収益率は12.8倍となる。

・売上高:159億8000万円(同6.5%減)
・営業利益:19億3500万円(同5億5200万円の損失計上)
・経常利益:11億9800万円(同1億5000万円の損失計上)
・最終利益:8億9400万円(同3億4100万円の損失計上)
・EPS:19.16円

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:79.1%
・営業利益:108.4%
・経常利益:124.0%
・最終利益:131.3%