ネクソン<3659>は、11月11日、2025年12月期 第3四半期累計の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益3515億0300万円(前年同期比4.1%減)、営業利益1168億3700万円(同7.2%減)、税引前利益1219億6300万円(同21.1%減)、最終利益811億9500万円(同21.0%減)と減収減益だった。
・売上収益:3515億0300万円(同4.1%減)
・営業利益:1168億3700万円(同7.2%減)
・税引前利益:1219億6300万円(同21.1%減)
・最終利益:811億9500万円(同21.0%減)
主力タイトルであるPC版『アラド戦記』と『メイプルストーリー』の再活性化や、3月に配信を開始した『マビノギモバイル』(MABINOGI MOBILE)の貢献、サービス地域を拡大した『MapleStory Worlds』が増収に寄与したものの、前年に中国で配信を開始した『アラド戦記モバイル』(Dungeon&Fighter Mobile)などが減収となったことが響いた、としている。
利益面では、減収の影響に加えて、業績連動賞与の減少により人件費が減少したものの、ロイヤリティ費用やクリエイター報酬、広告宣伝費、研究開発費の増加により、売上原価および販売費及び一般管理費が増加したことが減益要因となった。また、為替差損も認識した結果、最終利益についても減益になったという。
▼イ・ジョンホン社長のコメント
「第3四半期は、メイプルストーリーフランチャイズが前年同期比61%の力強い増収を遂げました。さらに、新作『ARC Raiders®』のグローバルローンチが非常に大きな成功を収めました。ハイパーローカライゼーション、フランチャイズ新作、韓国における著しい業績改善に牽引され、メイプルストーリーフランチャイズは今年、前期比40%成長し、過去最高の通期売上収益を達成する見通しです。そして『ARC Raiders®』は、ネクソン史上最も成功したグローバルローンチとなり、完全新規IPとしては極めて顕著な成果を収めました。2026年まで続く新規コンテンツパイプラインを見据え、本作はネクソンのグローバルフランチャイズポートフォリオを長期的に支える中核タイトルへ発展していくと確信しています。」
【フランチャイズ別ハイライト】
・第3四半期は、『FC ONLINE』及びメイプルストーリーフランチャイズが牽引し、主要フランチャイズは前四半期に引き続き堅調に推移。PC版『アラド戦記』も力強い成長を遂げた一方で、『アラド戦記モバイル』の前年同期比での減収が要因となり、第3四半期における3大フランチャイズの合計売上収益は対前年同期11%減少
【アラド戦記フランチャイズ】
・PC版『アラド戦記』は、第3四半期を通じて実施した一連のアップデートがプレイヤーに好評を博したことで、売上収益は前年同期比72%成長。一方で、フランチャイズ全体では、『アラド戦記モバイル』がローンチした昨年との比較で、対前年同期45%減少。第4四半期は、PC版で引き続き成長を見込む一方、フランチャイズ全体では前年同期比で約10%の減収を予想
・PC版『アラド戦記』:第3四半期における韓国の売上収益は前年同期比で145%成長。中国では、夏季及び国慶節アップデートの好調により、第3四半期の売上収益は当社想定を上回り、前年同期比で力強い2桁成長を達成。MAU、PU、ARPPUを含む主要指標はいずれも前年同期比で増加。第4四半期も、韓国及び中国共に対前年同期で成長を見込む
・『アラド戦記モバイル』:第3四半期の売上収益は、複数のアップデートに牽引され、当社業績予想の上限値で着地し、前四半期比で増収。第4四半期は、弱い季節性にもかかわらず、複数のアップデートにより売上収益は前四半期比でおよそ横ばいを予想。9月下旬にリリースした、PvP戦闘の要素を取り入れたテンセントとの共同開発コンテンツが、プレイヤー継続率を含む主要指標の維持に貢献。次回の共同開発コンテンツは来年実装予定
【メイプルストーリーフランチャイズ】
・第3四半期のフランチャイズ売上収益は前年同期比で61%成長し、前四半期より好調なモメンタムを維持。第4四半期は、韓国における継続的な業績改善と、『MapleStory: Idle RPG』を含む新作の貢献により、前年同期比で約40%の成長を見込む
・韓国『メイプルストーリー』:夏季アップデートが非常に好調であったことから、第3四半期は前年同期比でおよそ3倍の増収となった。MAU、PU、ARPPUなどの指標も前年同期比で増加。第4四半期も冬季アップデートのリリースにより、プレイヤーエンゲージメントの維持を目指す
・グローバル『メイプルストーリー』:第3四半期は対前年同期で減収、第4四半期も前年同期比でやや減収となる見込み。今後の予定として、初期の『メイプルストーリー』の世界観を再現した新規コンテンツ『Global MapleStory Classic World』を発表。既存ユーザーの活性化及び休眠ユーザーの復帰促進を図る
・『MapleStory Worlds』:第3四半期の売上収益は前年同期比で8倍超の成長を達成。第4四半期も前年同期比で力強い成長を予想
・『MapleStory: Idle RPG』:11月6日にグローバル3でリリースし、第4四半期の売上収益へ大きく寄与することを見込む。気軽に遊べるゲーム性を通じた、メイプルストーリーIPの幅広いプレイヤー層へのリーチと、コアユーザーのエンゲージメント向上を図る
【FCフランチャイズ】
・『FC ONLINE4』の第3四半期の売上収益は、「シーズン最優秀チーム(Team of the Season)」アップデートの好調により前年同期比で成長。第4四半期も、複数のアップデートやプロモーションによりプレイヤーエンゲージメントを維持し、前年同期比での成長が続くと予想
【マビノギフランチャイズ】
・『マビノギモバイル』は、今年3月のローンチ以来、当社の業績に大きく寄与。第4四半期は、前四半期比で若干の減収が予想されるが、新たなコラボレーションやアップデートを通じてプレイヤーの定着を図る。また、日本向けにハイパーローカライズされた『マビノギモバイル』を2026年にリリース予定
【シュータージャンル】
・『THE FINALS®』:9月のシーズン8アップデートが牽引し、第3四半期は前年同期比で58%の増収となった。第4四半期も好調なモメンタムの持続を予想。テンセントとのパートナーシップによる中国版は、11月18日にオープンベータを開始予定。第4四半期の業績への寄与を見込む
・『ARC Raiders®』:発売から2週間を待たずして累計販売本数400万本を突破し、高いプレイヤー継続率を維持。既存の人気タイトルがひしめく大規模シュータージャンルにおいて、革新的な体験を創出し、極めて好調な滑り出しとなった。コアプレイヤーのエンゲージメント維持及び新規プレイヤー層の獲得に向け、今月よりゲーム内イベントの開催や新規コンテンツの投入を予定
■2025年12月期の見通し
2025年12月期売上収益4673億0300万円~4808億3900万円(前期4.7%増~同7.8%増)、営業利益1385億8100万円~1487億1100万円(同11.6%増~同19.8%増)、税引前利益1478億6500万円~1579億9500万円(同24.6%減~同19.4%減)、最終利益1034億2700万円~1118億0200万円(同23.3%減~同17.1%減)を見込む。
・売上収益:4673億0300万円~4808億3900万円(前期4.7%増~同7.8%増)
・営業利益:1385億8100万円~1487億1100万円(同11.6%増~同19.8%増)
・税引前利益:1478億6500万円~1579億9500万円(同24.6%減~同19.4%減)
・最終利益:1034億2700万円~1118億0200万円(同23.3%減~同17.1%減)
・EPS:128.58円~139円
※こちらは数字のみの記事となります。詳細は追ってお伝えします。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ネクソン
- 設立
- 2002年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上収益4462億1100万円、営業利益1241億7600万円、税引前利益1959億8700万円、最終利益1348億4800万円(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3659