サイバーエージェント、メディア&IP事業が「ABEMA」開局以来10年ぶり黒字 アニメを軸としたIP戦略も着々 「原作から収益化まで一気通貫の体制に」(藤田社長)

サイバーエージェント<4751>は、この日(11月14日)、「ABEMA」を中心とするメディア&IP事業の業績について、売上高が前の期比15.7%増の2315億4300万円、営業利益は72億9100万円(前の期は7億5500万円の損失計上)と黒字転換したことを明らかにした。藤田晋社長は、「ABEMA」開局後、大きな赤字を計上してきたが、10年ぶりに黒字化をしたと述べた。


決算発表ごとに開示しているWAU(Weekly Active Users)の推移だが、短期的な増減がありながらも右肩上がりに伸びていることが確認できる。また、オリジナル作品に注力しているなか、自社IPの視聴が伸びているという。「これは非常に価値が高く、中身が非常に良くなってきたと感じている」という。

とりわけバラエティ番組が非常に好調に推移し、WAUは前年比2倍と大幅に伸びた。開局当初からやっている『チャンスの時間』や『今日、好きになりました。』が非常に大きなIPに育ってきたと明かした。そして新たな作品がヒットしているという。

同様にドラマにも力を入れており、作品のクオリティが非常に高くなってきたと自負しているそうだ 。来週19日に新作をリリースする『スキャンダル・イブ』については、作品の出来が良く、期待している作品としてあげた。

外部のパートナーとのメンバーシップに関しても、DAZN、WOWOW、J SPORTSといったものを皮切りに、ディズニープラス、グリーンチャンネル、そして今話題のDOWNTOWN+など充実してきた。

注力中のIP戦略も展開している。アニメスタジオのStudio Kurmを10月に設立をしており、着々とIP事業のラインナップが揃ってきたとのこと。原作の制作からマーケティング、アニメ化、舞台化、ゲーム化などマネタイズまで一気通貫できる体制を目指しているという。「ABEMAに非常に多くのアニメファンが集まっている。アニメという軸を強みにして拡大していきたい」。

会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高8740億3000万円、営業利益717億0200万円、経常利益717億4300万円、最終利益316億6700万円(2025年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751
会社情報
- 会社名
- 株式会社AbemaTV
- 設立
- 2015年4月
- 代表者
- 代表取締役社長 藤田 晋