松竹<9601>は、4月14日、2026年2月期の連結決算を発表、映画業界の活況の中で劇場運営が好調を維持したことに加え、演劇事業における歌舞伎座などの好調も業績に寄与し、大幅な増収増益を達成した。
■2026年2月期決算実績
売上高982億4900万円(前々期比17.0%増)
営業利益61億7300万円(同270.9%増)
経常利益63億4500万円(前々期25億円の赤字)
最終利益52億3600万円(同6億6400万円の赤字)
■主なセグメントごとの状況
①映像関連事業 売上高529億4900万円(前々期比21.1%増)、セグメント利益25億1900万円(同479.1%増)
邦画13作品、洋画6作品、アニメ10作品、シネマ歌舞伎、METライブビューイング、松竹ブロードウェイシネマなどの作品を公開し、「劇場版うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX」「TOKYOタクシー」「映画ラストマン -FIRST LOVE-」が興行収入15億円、「事故物件ゾク 恐い間取り」が10億円を超えるヒットとなった。
「映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』」は、2026年3月までに22億円を超える大ヒットとなった。また、「Snow Man 1st Stadium Live Snow World 映画館生中継!!」が好評を博した。
興行は、松竹マルチプレックスシアターズにおいて、各劇場での対抗館対策、注力作品での取り組み等で成果をあげており、ヒット作の確保や幅広い動員獲得を目指した。興行収入390億円を超えた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』や実写邦画の興行収入で歴代1位の記録を更新中の「国宝」を筆頭に、「名探偵コナン 隻眼の残像」「チェンソーマン レゼ篇」「ズートピア2」も興行収入100億円を超える大ヒットとなり、年間興行収入に貢献した。
テレビ制作は、地上波放送にて連続ドラマ「レプリカ 元妻の復讐」、BS放送にて「弁護士 六角心平 京都殺人事件簿」「無用庵隠居修行9」、連続ドラマ「I, KILL」「社畜人ヤブー」「浮浪雲」、CS放送にて「鬼平犯科帳」シリーズ「兇剣」ほか2作を制作した。番組販売では、「鬼平犯科帳」シリーズや「剣客商売」シリーズ、「必殺仕事人」シリーズ他を販売し、好調に推移した。
DVD・ブルーレイディスク販売に関して、邦画は「うちの弟どもがすみません」「366日」「裏社員。-スパイやらせてもろてます-」、アニメーション作品は「劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師」「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」など、豊富なラインアップを発売し好調に推移した。
配信は、「劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師」「ババンババンバンバンパイア」「366日」「事故物件ゾク怖い間取り」をAmazon Prime Videoにて定額見放題サービス独占配信を実施し、収益に貢献した。BSテレ東では「土曜は寅さん!4Kでらっくす」に引き続き「土曜だ!釣りバカ!4K!」として「釣りバカ日誌」全作品の4K版を放送した。
CS放送は、松竹ブロードキャスティングにおいて、視聴料収入の拡大に向け、新たにCATV 13局で放送が開始されるなど、販路開拓をさらに推進した。
②演劇事業 売上高272億7500万円(同14.6%増)、セグメント利益17億2300万円(前年同期11億8200万円の赤字)
歌舞伎座は、松竹創業130年を記念して3月に「仮名手本忠臣蔵」、9月に「菅原伝授手習鑑」、10月に「義経千本桜」の三大名作狂言を通しで上演し、世代を超えた歌舞伎の継承が大きな話題となり、好評を博した。5月と6月は、2ヵ月にわたり八代目尾上菊五郎、六代目尾上菊之助 襲名披露公演が盛況になり、襲名披露の幕開けを華やかに飾ることができた。
7月以降も「野田版 研辰の討たれ」「三谷かぶき 歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン)幕を閉めるな」など新作から古典まで多彩な演目を揃え、映画「国宝」のヒットも追い風となり、初めて歌舞伎を見る方も増え、収益の大幅な拡大につながった。
③不動産事業 売上高146億1800万円(同4.8%増)、セグメント利益51億5200万円(同11.3%減)
不動産賃貸事業は、テナントリレーションのさらなる深化に努め、引き続き高い稼働率を維持することで強固な収益基盤を堅持した。とりわけ歌舞伎座タワーなどの主要物件では、戦略的なリーシング展開や資産価値向上を目的とした計画修繕を推進し、適正な賃料改定を実施した結果、収益力の最大化を図ることができた。
まちづくり事業は、東銀座エリアマネジメント活動を通じ、地域社会との連携強化によるエリア価値の向上に邁進した。活動への賛同企業が拡大し組織基盤が強固となる中、賑わいを創出する各種イベントを継続的に開催した。
■今期は増収確保も大幅減益の見通し
2027年2月期通期の連結業績予想については以下のとおり。
売上高1000億円(前期比1.8%増)
営業利益37億円(同40.1%減)
経常利益35億円(同44.8%減)
最終利益22億円(同58.0%増)
会社情報
- 会社名
- 松竹株式会社
- 設立
- 1920年11月
- 代表者
- 代表取締役会長 会長執行役員 迫本 淳一/代表取締役社長 社長執行役員 髙𣘺 敏弘/代表取締役 副社長執行役員 武中 雅人
- 決算期
- 2月
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9601




