カバー<5253>は、5月14日、2026年3月期の決算(非連結)を発表、米国の通商政策変更に伴う関税リスクによる海外向けEC売上の減速や、タレント構成やコミュニティ環境の変化などを背景とした配信および自社ECにおける短期的な調整局面に入ったことで売上高・利益とも業績予想を下回り、減益での着地となった。
なお、最終利益の減益率が膨らんでいるのは、「ホロアース」関連のソフトウェア資産の減損処理で特別損失に計上したためとなる。
■2026年3月期の決算
売上高493億3000万円(前々期比13.7%増)
営業利益70億5600万円(同11.8%減)
経常利益70億6800万円(同11.2%減)
最終利益30億1600万円(同45.7%減)
■サービス分野別の業績
・配信/コンテンツ分野 売上高91億3700万円(前々期比2.0%減)
前事業年度にデビューした新ユニット「FLOW GLOW」が1周年を迎え、2025年11月のオンライン3Dライブ「MAKE IT, BREAK IT」を通じて着実に成長軌道を描いた。また「ReGLOSS」においても楽曲の再生数拡大やファンコミュニティの成熟が進み、コンテンツ面での基盤強化が継続した。一方、前述のタレント構成の変化に伴う配信トラフィックの短期的な変動が売上推移に影響した。
・ライブ/イベント分野 売上高92億4700万円(同18.7%増)
国内における大型会場でのソロライブやユニット・ライブが多数成功を収めるとともに、海外展開においても着実に実績を積み上げた。特に、前年に引き続き「hololive STAGE World Tour'25 -Synchronize!-」と題した第2回ワールドツアーを実施し、シドニー、香港、バンクーバー、ニューヨーク、ソウル、クアラルンプール、台北の7都市での公演を通じて、各地域のファンとの接点を拡大した。
国内においても、「ReGLOSS」が2025年12月に有明アリーナにて初の単独ライブ「Flashpoint」を開催するなど、新世代タレントによるリアルイベントを通じたファンエンゲージメントの強化が進展した。年度末には、幕張メッセにて「hololive SUPER EXPO 2026」および「hololive 7th fes. Ridin' on Dreams」をシリーズ初となる3日間開催として実施し、過去最大規模のイベントを成功させた。
・マーチャンダイジング分野 売上高237億4700万円(同15.6%増)
前事業年度より販売を開始したトレーディングカードゲーム「hololive OFFICIAL CARD GAME」が引き続き人気を拡大し、売上の主要な牽引役となった。また、物流体制の最適化や自社ECの機能拡充、海外向け配送の改善(送料固定化・配送地域の拡充)を通じたユーザー利便性の向上に加え、小売店販路の拡充により、幅広いユーザー層へのリーチを強化した。
・ライセンス/タイアップ分野 売上高71億9800万円(同25.3%増)
国内外の取引代理店との連携強化や営業体制のさらなる整備を通じて、案件数および取引企業数が引き続き拡大した。ゲーム・玩具・食品・日用品など多岐にわたる業種との取引が深化したほか、ブランドの認知度向上を背景に大型案件の獲得も進み、法人取引における事業規模の拡大が継続した。
■今期は増収確保も営業益微減の慎重な見通しに
2027年3月期通期の業績予想については以下のとおり。
足元では、タレント構成やコミュニティ環境の変化を背景とした調整局面を織り込んだ慎重な見通しとしているが、さらなる売上成長を牽引する可能性がある上振れ要因として、新規タレントのデビューに伴うファン層の拡大、および初の大型スマートフォンゲーム『hololive Dreams』のリリースを含むメディアミックスの進展などを想定しているとしている。
売上高513億5000万円(前期比4.1%増)
営業利益70億円(同0.8%減)
経常利益70億円(同1.0%減)
最終利益49億円(同62.4%増)
※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。


会社情報
- 会社名
- カバー株式会社
- 設立
- 2016年6月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 谷郷 元昭
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高493億3000万円、営業利益70億5600万円、経常利益70億6800万円、最終利益30億1600万円(2026年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 5253




