
トーセ<4728>は、7月9日、2026年8月期 第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高48億2200万円(前年同期比0.8%減)、営業利益2億8000万円(同44.8%減)、経常利益3億2200万円(同35.9%減)、最終利益2億円(同61.0%増)だった。
・売上高:48億2200万円(同0.8%減)
・営業利益:2億8000万円(同44.8%減)
・経常利益:3億2200万円(同35.9%減)
・最終利益:2億円(同61.0%増)
同社では、主力のゲーム事業で海外クライアント向け大型開発プロジェクトがクライアント側の方針変更により2026年2月末から一時停止となり、3月以降は一部の開発リソースに稼働の空きが発生した。これが利益面の大きな押し下げ要因となった。
一方で、その他の主要開発プロジェクトは重要な終盤工程に入り、計画通り順調に進行している。終盤工程への移行に伴って稼働は徐々に減少しているものの、第2四半期までの開発進捗が売上を下支えし、第3四半期累計では前年並みの売上水準を維持した。
利益面では、大型案件停止による稼働率低下で固定費を十分に吸収できなかったことに加え、開発タイトルの販売実績に応じて受け取る成功報酬「レベニューシェア」が前年同期を下回ったことが減益要因となった。一方、前年同期に発生した新オフィス建設に伴う減損損失や移転補償金などの特別損失が今期は発生しなかったため、最終利益は前年同期を上回った。
ゲーム事業では、家庭用ゲーム機・PC向け開発が引き続き業績を牽引した。大型案件停止の影響はあったものの、第2四半期までの旺盛な開発稼働が寄与し、家庭用ゲーム機・PC向け売上は前年同期を上回った。会社では新規案件の早期受注と立ち上げを進めることで、空いた開発リソースの稼働最適化に取り組んでいる。
一方、スマートフォン向けでは新規開発案件を家庭用ゲーム機向けへ優先配分しているため、現在は新作タイトルの開発案件はない。運営面でも、長年運営を担当してきたタイトルが2026年4月にサービス終了した影響で、売上は前年同期を下回った。
その他事業では、教育分野や音楽・芸能など幅広いエンターテインメント領域で新規ビジネスの企画を進めている。3DCG制作技術を活用した自治体向けコンテンツ制作など一定の売上を計上したものの、現在は収益化よりも市場調査や事業企画、パートナー企業への提案活動を重視する段階としている。
また、前期に寄与した教育関連コンテンツやスポーツ関連試作案件の反動減に加え、家庭用カラオケ楽曲配信事業でも新規ユーザー減少の影響を受けた。ただ、Nintendo Switch 2の普及を新規ユーザー獲得の機会と捉え、各種施策を進める方針を示している。
■2026年8月期の見通し
2026年8月期の業績は、売上高65億1000万円(前期比1.9%減)、営業利益4億0500万円(同41.3%減)、経常利益4億1000万円(同39.5%減)、最終利益7億9000万円(同215.7%増)、EPS104.23円を見込む。株価収益率は6.2倍となる。
・売上高:65億1000万円(同1.9%減)
・営業利益:4億0500万円(同41.3%減)
・経常利益:4億1000万円(同39.5%減)
・最終利益:7億9000万円(同215.7%増)
・EPS:104.23円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:74.1%
・営業利益:69.1%
・経常利益:78.5%
・最終利益:25.3%
従来予想からは変更はない。海外クライアント向けの開発プロジェクトの一時停止により、開発リソースに想定外の稼働の空きが発生し、第3四半期は売上及び売上総利益が一時的に減速したが、速やかな稼働の最大化に努めているという。中小規模の開発を含む新規プロジェクトの早期受注と、それらのスムーズな立ち上げ、また当初はリソース不足から外部発注を予定していた業務の一部を内部リソース活用へ切り替えるなどの対策が進んでいる。こうした対策も含め、通期の事業見通しに対して当第3四半期連結累計期間までの事業活動の全体的な進捗は、概ね想定の範囲内で推移している、とした。


【追記】
大型案件停止の影響で苦戦したとの説明があったが、第3四半期会計期間(26年3~5月)の業績は、売上高13億6300万円(前年同期比20.2%減)、営業損失5100万円(前年同期は1億8800万円の利益計上)、経常損失4100万円(同1億8200万円の利益計上)、最終損失4200万円(同3000万円の利益計上)と赤字だったことがわかった。
続く第4四半期会計期間(26年6~8月)は、売上高16億8800万円(同4.8%減)、営業利益1億2500万円(同31.4%減)、経常利益8800万円(同49.5%減)、最終利益5億9000万円(同368.3%増)を見込む。純利益が大きいが、オフィスの建て替えと保有する土地の売却に伴い、特別利益を計上するため。
業績推移は以下のとおり。


会社情報
- 会社名
- 株式会社トーセ
- 設立
- 1979年11月
- 代表者
- 代表取締役会長兼CEO 齋藤 茂/代表取締役社長兼COO 渡辺 康人
- 決算期
- 8月
- 直近業績
- 売上高66億3600万円、営業利益6億8900万円、経常利益6億7700万円、最終利益2億5000万円(2025年8月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4728




