【決算レポート】モバイルファクトリー、26年12月期中間決算は売上・営業利益とも過去最高 「駅メモ!」新施策やアプリ外課金寄与 AI活用で生産性2倍の事例も

木村英彦 取締役 編集長
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モバイルファクトリー<3912>は、2026年12月期第2四半期累計(26年1~6月)において、売上高16億8600万円(前年同期比1.8%増)、営業利益5億6100万円(同2.5%増)、経常利益5億6200万円(同2.6%増)、最終利益3億8700万円(同0.4%増)だったと発表した。売上高、営業利益ともに第2四半期累計として過去最高を更新した。

・売上高:16億8600万円(同1.8%増)
・営業利益:5億6100万円(同2.5%増)
・経常利益:5億6200万円(同2.6%増)
・最終利益:3億8700万円(同0.4%増)

増収増益の主な要因は、位置情報ゲーム「駅メモ!」シリーズで導入した新機能「おでかけパス」など各種施策による売上拡大に加え、アプリ外課金の利用率向上に伴い、プラットフォーム手数料などの変動費が減少したこと。広告宣伝費への積極投資やIP許諾料の増加が利益を圧迫したものの、それらを吸収し、営業利益は前年同期比1400万円の増益となった。

一方、第2四半期(26年4~6月)単独では売上高9億3700万円(前年同期比2.5%減)、営業利益3億5200万円(同4.5%減)と減収減益だった。前年同期に実施した「駅メモ!」のバトルイベントの開催時期を変更したことや、一部既存商材の売上が想定を下回ったことが影響したという。

 

■「駅メモ!」が引き続き収益を牽引

事業別では、モバイルゲーム事業が引き続き業績を支えた。「駅メモ!」シリーズでは、JR東海や伊豆急行、天竜浜名湖鉄道など鉄道事業者とのコラボキャンペーンを実施したほか、「2.5次元の誘惑」「ようこそ実力至上主義の教室へ」といった人気IPとのコラボも展開。さらに、コロプラ版「駅メモ!」はサービス開始12周年を迎えた。

コンテンツ事業は売上が緩やかな減少傾向にあるものの、効率的な運営により安定した利益を確保している。

 

■地域創生事業も拡大、「おでかけパス」が収益に貢献

同社は位置情報ゲームを活用した地域創生にも注力している。2025年に実施したデジタルスタンプラリーでは約12.2万人が参加し、交通費や宿泊費、飲食費などを含めた経済効果は15.6億円に達したとしている。2026年5月には「自治体・公共Week 2026」に出展し、自治体向けの提案活動も強化した。

また、収益性向上に寄与した新機能「おでかけパス」は、ユーザーエンゲージメントの向上と収益拡大の両面で成果を上げているとした。

 

■下期は大型イベントや新商材投入 AI活用も本格化

下期は「位置情報ゲーム体験の最大化」を掲げ、「移動×収集×育成」のゲーム性をさらに磨く方針だ。大型イベントや新規商材の投入を予定するほか、ライフログ機能の拡充や「おでかけカメラ」の改善も進める。開発中の新機能「でんこの部屋(仮)」については、当初予定していた第2四半期から第4四半期へ実装時期を変更した。

地域創生事業については、これまでの実績をもとに全国47都道府県への展開を目指すほか、アプリ外課金のさらなる推進や広告投資、開発基盤の強化にも取り組む考えだ。

AI活用も重要なテーマに位置付ける。開発現場では新規施策の調査や実装など幅広い工程でAIを活用しており、一部業務では生産性が約2倍に向上したという。エンジニア以外の企画・制作業務でも工数削減や品質向上の効果が出ており、AI時代に対応した人材要件の見直しも進める。

 

■通期予想に対する進捗は計画線

通期業績予想に対する進捗率は、売上高が48.2%、営業利益が48.0%で、会社では「概ね予想どおり」と説明している。

【2026年12月通期の見通し】
・売上高:35億円(前期比2.1%増)
・営業利益:11億7000万円(同4.3%増)
・経常利益:11億8000万円(同3.0%増)
・最終利益:8億1900万円(同67.7%増)

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:48.2%
・営業利益:47.9%
・経常利益:47.6%
・最終利益:47.3%

株主還元では、中間配当として1株当たり25円を実施する。期末は26円を予定しており、年間配当は51円となる見込み。総還元性向60%を目標に、自己株式取得を含めた株主還元を継続する方針だ。

 

■編集部の視点

今回の決算で注目されるのは、売上高の伸び自体は1.8%増と小幅ながら、利益率の改善で過去最高益を更新した点だ。アプリ外課金比率の上昇によるプラットフォーム手数料の削減は、ユーザー数を大きく増やさなくても利益を積み上げられる構造への転換を示している。

一方で、第2四半期単独ではイベント実施時期の変更だけで減収減益となっており、依然として「駅メモ!」への依存度の高さも見て取れる。下期は大型イベントや新商材投入に加え、AIによる開発効率化や地域創生事業の拡大が、新たな成長ドライバーとしてどこまで業績に寄与するかが焦点となりそうだ。

 

 

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株式会社モバイルファクトリー
https://www.mobilefactory.jp/

会社情報

会社名
株式会社モバイルファクトリー
設立
2001年10月
代表者
代表取締役 宮嶌 裕二
決算期
12月
直近業績
売上高34億2700万円、営業利益11億2100万円、経常利益11億4500万円、最終利益4億8800万円(2025年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3912
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