円谷フィールズHD、9月中間決算は営業益13.6%減の117億円と2桁減益 パチスロ販売減響くも円谷プロは構造改革の成果で大幅増益

円谷フィールズホールディングス<2767>は、11月5日、2027年3月期 第2四半期累計の連結決算を発表し、売上高896億2400万円(前年同期比6.6%減)、営業利益117億4400万円(同13.6%減)、経常利益119億5400万円(同14.0%減)、最終利益82億1600万円(同14.0%減)だった。
・売上高:896億2400万円(同6.6%減)
・営業利益:117億4400万円(同13.6%減)
・経常利益:119億5400万円(同14.0%減)
・最終利益:82億1600万円(同14.0%減)
主力のアミューズメント事業において、パチンコ販売が好調だった一方、パチスロの販売台数が大きく減少したことが響いた。一方、コンテンツ&デジタル事業では、円谷プロダクションが進める構造改革の成果が表れ、大幅な増益を達成している。
■パチスロ販売台数が43.9%減、下期の新機種投入に注目
アミューズメント事業の売上高は817億3900万円(前年同期比6.9%減)、営業利益は120億7900万円(同17.7%減)となった。
遊技機販売では、パチンコが売上高405億8500万円(同37.1%増)、販売台数8万7000台(同25.3%増)と好調だった。『P ウルトラマンメビウス デカヘソ 319』『e バイオハザード6』『e 東京喰種 超デカ 超一撃 ver.』などを投入したほか、『東京喰種』シリーズの増産需要にも対応した。
一方、パチスロは売上高265億9500万円(同41.4%減)、販売台数5万台(同43.9%減)と大幅な減収となった。販売タイトル数は前年同期の6機種から3機種に減少している。
会社側は、ホールでの長期稼働やファン満足度の向上につながる商品開発を最優先し、開発・検証期間を十分に確保したことがタイトル数の減少につながったと説明。また、高稼働実績を確立しているスパイキーブランドの『L 東京喰種』の増産需要にも対応したという。
なお、パチンコホール向け主要設備機器を手掛けるエース電研は、売上高122億4200万円(同19.8%増)、営業利益14億500万円(同14.0%増)と増収増益だった。
下期は『スマスロ モンスターハンターライズ:サンブレイク』『Lパチスロ ゴジラ対エヴァンゲリオン2』『L アサルトリリィ』『L SYNDUALITY Noir』などの投入を予定している。上期はパチスロの販売タイトル数が減少したが、今後の新機種の販売動向が業績を左右することになりそうだ。
■円谷プロは構造改革の成果が表れ、大幅増益
コンテンツ&デジタル事業の売上高は71億6700万円(同4.9%減)、営業利益は17億5900万円(同134.7%増)となった。中核となる円谷プロダクションは、売上高47億4900万円(同0.2%増)、営業利益15億6000万円(同330.5%増)と大幅な増益を達成した。
円谷プロは、2026年5月に公表したグループ中期経営計画FY2026-2028に基づき、国内MD(物販)、国内商品化ライセンス、国内企業広告、中国市場の4分野で構造改革を推進している。
国内商品化ライセンスでは、従来の個別案件対応型から、重点顧客やカテゴリーを定めて年間を通じて提案する「アカウント型営業組織」への転換を進めた。食品・雑貨・玩具など新規カテゴリーへの展開が寄与し、国内ライセンス収入は前年同期比約60%増となった。
また、国内企業広告では法人営業改革や広告代理店との業務提携を進め、新規案件の獲得が順調に進展。7月にオープンした直営店「ULTRA MART TOKYO」(原宿店)も、IPホルダーとのコラボ商品などが新たな顧客層から支持され、計画に沿った立ち上がりとなった。
事業別では、ライセンスが売上高22億円(同11.2%増)、営業利益16億5000万円(同42.5%増)と好調だった。映像・イベントも売上高17億2000万円(同3.1%増)、営業利益4億3000万円(前年同期は6000万円の営業損失)と改善。MD(物販)は売上高6億円(同1.5%減)と微減だったものの、営業損失は1億4000万円と前年同期の3億8000万円から縮小した。
中国市場では売上高17億6100万円(同0.7%減)、営業利益14億9400万円(同5.9%増)となった。玩具分野の売上高が8億3000万円(同50.3%増)と伸長する一方、ライフスタイルやFMCG、カードゲームなどは前年同期を下回った。
国内事業の収益性改善に加え、中国市場でも安定した収益基盤を維持しており、構造改革の成果が複数の分野で表れ始めている。
■通期予想は据え置き、営業利益225億円を目指す
2027年3月期の業績は、売上高2053億円(前期比17.9%増)、営業利益225億円(同28.9%増)、経常利益226億5000万円(同27.6%増)、最終利益150億円(同14.9%増)、EPS240.95円を見込む。株価収益率は10.1倍となる。
・売上高:2053億円(同17.9%増)
・営業利益:225億円(同28.9%増)
・経常利益:226億5000万円(同27.6%増)
・最終利益:150億円(同14.9%増)
・EPS:240.95円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:43.7%
・営業利益:52.2%
・経常利益:52.8%
・最終利益:54.8%
同社は中期経営計画FY2026-2028の初年度として、各施策が順調に進捗し、業績は概ね計画どおりに推移していると説明している。アミューズメント事業では下期の新機種投入による販売拡大、コンテンツ&デジタル事業では円谷プロの構造改革を通じた収益基盤の強化が、通期計画の達成に向けたポイントとなりそうだ。
なお、株主還元については、ウルトラマン60周年記念特別配当70円を実施することから、年間配当予想は1株当たり140円としている。また、新たな配当方針として配当性向50%以上を目標に掲げ、2028年3月期以降は中間配当も継続的に実施する方針を示した。
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会社情報
- 会社名
- 円谷フィールズホールディングス株式会社
- 設立
- 1988年6月
- 代表者
- 代表取締役社長グループCEO 山本 英俊
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1741億4200万円、営業利益174億5500万円、経常利益177億5100万円、最終利益130億5000万円(2026年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2767