IGポート、2012年5月期は増収・減益…出版・アニメ制作伸びるも版権事業が低調

IGポート<3791>は、この日(7月13日)、2012年5月期の連結決算を発表し、売上高54億9900万円(前年同期比4.1%増)、営業利益9700万円(同21.6%減)、経常利益6900万円(同53.6%減)、当期純利益3400万円(同89.4%減)だった。     劇場用アニメ4タイトル、テレビアニメ11タイトル、ビデオ用アニメ2タイトル、その他ゲーム用・CM用アニメ等の映像制作事業が堅調に推移したほか、コミック誌やコミックスの出版事業が営業黒字に転じた。しかし、版権事業の利益が落ち込んだことで、全体的に減益となった。 セグメント別の状況は以下のとおり。 ■映像制作事業は、売上高35億7400万円(前期比4.5%増)、営業利益1億1300万円だった。劇場用アニメ「BLOOD-C The Last Dark」「図書館戦争 革命のつばさ」「劇場版テニスの王子様 英国式庭球城決戦!」を手がけたほか、テレビ用アニメ「ギルティクラウン」「BLOOD-C 」「輪廻のラグランジェ」「宇宙戦艦ヤマト2199」「うさぎドロップ」「はなかっぱ」「新テニスの王子様、ビデオ用アニメ「テニスの王子様 ANOTHER STORY Ⅱ 」「よんでますよ、アザゼルさん。vol.3」などを制作した。 ■出版事業は、売上高13億0300万円(前期比4.4%増)、営業利益3300万円(前期は900万円の赤字)だった。コミック誌の定期刊行物は「月刊コミックブレイド」と「月刊コミックアヴァルス」を毎月刊行した。また、コミックスは「flat」「あまんちゅ!」「僕と彼女の×××」等の最新刊、限定版9点を含む156点を刊行した。既刊の「flat」「にがくてあまい」は、特に販売好調だったとのこと。 ■版権事業は、売上高4億9900万円(前期比1.9%増)、営業利益3700万円(前期比83.7%減)だった。「攻殻機動隊S.A.C.シリーズ」「戦国BASARAシリーズ」「もしドラ~もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら~」「BLOODシリーズ」「蒼穹のファフナーシリーズ」「ブレイクブレイド」などの二次利用による収益分配を計上した。 ■その他事業は、売上高1億2200万円(前期比0.6%減)、営業利益30万円(前期700万円の赤字)とわずかながらも黒字に転じた。雑誌のイラストやキャラクターの商品化、攻殻機動隊のソーシャルゲームや iPhone/iPod Touchアプリをリリースした。   ■2013年5月期の見通し 2013年5月期は、売上高66億3200万円(前期比20.6%増)、営業利益4200万円(同57.0%減)、経常利益5500万円(同21.0%減)、当期純利益4200万円(同20.9%増)を見込む。