任天堂<7974>は、本日(7月25日)、第1四半期(4-6月期)の連結決算を発表し、売上高843億円(前年同期比9.7%減)、営業損益が103億円の赤字(前年同期377億円の赤字)、経常損益297億円の赤字(同425億円の赤字)、四半期純損益172億円の赤字(同255億円の赤字)だった。
■ニンテンドー3DSの逆ざやは解消せず
同社では、前年同期に比べて期中の為替相場が円高に推移した影響などによって減収となったものの、販売管理費の削減や、ニンテンドー3DSのハードウェアの収益性が改善したことにより、営業赤字幅は縮小した。ただ、ニンテンドー3DSのハードの逆ざや状態の解消には至っていないとのこと。さらに経常損失と純損失が営業損失よりも大きくなっているが、これは為替差損211億円が発生したため。
なお、期間中の販売台数・本数については、ニンテンドー3DSのハードウェアの販売台数は全世界186万台、ソフトウェアの販売本数は全世界739万本だった。一方、ニンテンドーDSは、ハードウェアの販売台数が全世界で54万台、ソフトウェアが全世界で848万本だった。据え置き機Wiiについては、全世界でのハードウェア販売台数は71万台、ソフトウェアについては847万本だった。
ちなみに、任天堂の第1四半期の売上高の推移を示したのが下の表だが、これを見て我が目を疑ったのだが、2008年4-6月期に比べて、2012年4-6月期の売上高は5分の1の規模となっている。
■2013年3月期の見通し
2013年3月期は、売上高8200億円(前期比26.6%増)、営業利益350億円(黒字転換)、経常利益350億円(黒字転換)、当期純利益200億円(黒字転換)を見込む。
『ニンテンドー3DS LL』を発売するほか、スーパーマリオの完全新作『Newスーパーマリオブラザーズ 2』や、脳トレシリーズの最新作『東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング』などを順次発売する。また海外市場でも、『ニンテンドー3DS XL』の発売をきっかけに、今年夏から秋にかけてしっかりとニンテンドー3DS市場の活性化を図る計画。
このほか、今年の年末には、Wiiの後継機として6.2インチのタッチスクリーンがついた新しいコントローラーとの組み合わせで、家庭用ゲーム機の新しい遊びを提案する『Wii U』を日米欧市場を中心に発売する予定。