ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、11月21日、Mobageで配信する予定の新作ソーシャルゲーム「夢幻戦紀ドラゴノア」の体験会をDeNA本社で実施した。今回は、プロモーションや広報担当者だけでなく、プロデューサー、プランナー、アートディレクター、エンジニアといった、実際に開発に携わっている制作スタッフも説明に加わるなど情熱あふれる熱い説明会となった。
プロデューサー兼プランナーである菅野太郎氏(ソーシャルゲーム統括部マネージャー&プロデューサー)がゲームの概要説明を行った。
本作の概要は、ストーリーを軸とした王道ファンタジーRPGとしての要素と、他のユーザーと3カ国間の領土争いを行うチームバトル要素を組み合わせたソーシャルゲーム。ゲームの舞台は、太古のドラゴンが支配した架空の世界「ドラゴノア」。ガルディリア王国、アルザラン王国、大和皇国は、支配者であったドラゴンを封印することに成功した後、ドラゴンの遺した3つの秘宝「龍岩」を巡って、3カ国が覇権争いを繰り広げていた。
しかし、そうした争いの中、強力な力を持つドラゴンの復活が間近に迫っていたことも発覚。義勇軍のリーダーとなったプレイヤーは、傭兵部隊として戦いに参加し、英雄や豪傑、モンスターの同志を集めて精鋭部隊を作り上げつつ、復活の迫った真の敵「ドラゴン」との対決に備えていくことになる。
■ファンタジーRPG要素
ゲームの体験会では、チュートリアルとチームバトルが体験プレイできた。チュートリアルではまず、ゲームの基本部分であるクエストの進行方向や部隊の強化・編成の方法などの説明が行われた。「バルバラ」から出されるクエストが与えられ、「~~を退治してほしい」や王国の姫からの依頼など、多種多様な内容となっている。クエストを次々とクリアしていくと、ストーリーも進行する。
自分の傭兵部隊は、ユニット同士での訓練や、報酬でもらえる強化アイテムを使うことで育成できる。部隊は、前衛(歩兵)、中衛(騎兵)、後衛(弓兵)で構成されて、部隊構成やユニットの配置場所によって戦闘力が大きく変わる。また「ルーン」とよばれる特殊能力をユニットに身に付けさせることで、必殺技が発動する。ルーンは、合成することが強化・進化することも可能。
■チームバトル 次に、メインコンテンツであるチームバトルを行った。プレイヤーは、3カ国のどこかに配属され、仲間と力を合わせて他国の領土を攻め落としたり、自国の領土を守るために戦っていく。戦いは1日5回行われ、各回で獲得した領土数に応じてポイントが付与され、1日の合計で勝利国を決定するようだ。バトルでの貢献度に応じて、階級が上がったり、様々な報酬が与えられたりするので、それを使って自分の部隊を強化する。 所属国の決定方法は、1週間に1度、ランダムでユーザーをマッチングしてチームを作り、チーム単位でどこかの国に所属して、所属国を勝利に導いていく。設定上、プレイヤーは、傭兵であって、どこかの国にずっと所属し、その国のために戦っていくというものではないとのこと。 今回の事前体験会では、五角形を3つ組み合わせたマップが使われた。このマップは、よくよくみると非常に考えられた形状で、例えば一国が突出して領土を広げていると、敵との境界線が広がることになる。つまり、強国の戦力が分散化し、他の国からすぐに攻撃されやすい状態になり、拮抗したバトルになりやすいという。 さて、プレイヤーは、仲間とともにマップ上を移動して敵の領土に攻め入って、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)や敵国のプレイヤーとバトルを行なって、領土を攻め落としていく。敵国のプレイヤーとは同期的にバトルするものではなく、あくまで敵国のプレイヤーデータを使った「NPC」になるとのこと。 バトルは操作が複雑で面倒なのではないかと心配したのだが、タップ操作だけで遊ぶことができ、熱いバトルが楽しめた。バトルは、自分で操作するのではなく、自動で行われるため、ゲームをあまり遊んだことのない人でも安心して楽しめる。(スキップもできるが)途中のバトル演出も凝っていて、本格的なRPGのようだった。 マップ上に表示された境界線上の敵国領土には、「現在○名が攻略中」などと表示され、どのくらい攻撃すれば領土が攻め落とせるのかわかる。苦戦しているようなら助けに行ったり、陥落まで間近なので手柄を取りにいったり…など様々な楽しみ方ができる。陥落させると、「○○が攻め落とした」などとのアナウンスが表示される。 逆に敵国から自国の領土が攻め落とされると、そのアナウンスもゲーム内に表示される。そこで仲間のプレイヤーと協力して、その領土を奪い返しに行くわけだが、うまく取り返したときはなんとも言えない喜びがある。ソーシャルゲームならではのライブ感が演出されている。 ゲームの内容や演出はかなり野心的で、ここに音楽やサウンドエフェクトなどが追加されれば、コアなネイティブアプリではないかと思わされるものだった。菅野氏によれば、ブラウザアプリとして提供するが、サービス開始後、状況によっては、アプリとしてリリースすることも視野に入れているとのこと。 ■ソーシャルゲームならではのLive感を取り戻す! では、DeNAは、なぜこういったゲーム開発に取り組んだのか。まず、プラットフォーマーでもあり、市場を広げるようなチャレンジをしたいと考えたという。ガチャと合成によるカードバトルゲームばかりになるなか、成功を模倣するのではなく、DeNAの内製タイトルらしく、チャレンジを行い、新しいゲームジャンル、市場を作りたいと考えたとのこと。 さらに、菅野氏は、ソーシャルゲームならではのLive感を取り戻したいという考えもあると語った。最近、1人でも遊べるソーシャルゲームが増えており、それ自体、楽しいものだが、他のプレイヤーとの対戦や協力しながらゲームの世界が動くことで、難易度や面白さ、遊び方が変化し続ける状態から生まれる楽しさを再び提供したい、という考えがあるという。 今回は、あくまでメディア向けのテストプレイであったため、バトルに参加した人数は多くはなかったが、それでも熱いバトルが楽しめた。正式サービス開始時には、さらに大人数でバトルを行うことになるため、少人数で体験した以上の激しい領土の取り合いが展開されそうである。正式サービスが楽しみな一作といえよう。まだ事前登録を受け付けているのでぜひ応募してほしい。 ■関連サイト 『夢幻戦紀ドラゴノア』事前登録サイト 公式サイト © DeNA Co., Ltd.
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432