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【セミナーレポート】 Rovio日本代表が語る『Angry Birds』成功の歴史 そして、フィンランド起業文化の「背景」とは…

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世界的な人気ゲーム『Angry Birds(アングリーバード)』で知られるRovio Entertainment社(フィンランド)の日本代表や、ハドソンでスマートフォン事業の立ち上げに携わったPUMO代表取締役CEOの柴田真人氏、IT関連コンサルティングや知的財産権管理、コンテンツ企画・制作を手掛けるイレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役の山本一郎氏。モバイルゲーム業界で有名な3氏が集うセミナーが10月24日、アスキークラウドとオプンラボの共同で開催された。セミナーは「ゲームビジネスから学ぶ勝つための法則」と銘打たれ、登壇した3氏と参加者の間では、積極的な質疑応答が交わされた。

このセミナーの内容・雰囲気を3回に分けてお伝えしていきたい。第1回はRovioの日本代表、アンティ・ソンニネン氏だ。ソンニネン氏はセミナー冒頭に「Rovioは単なるゲーム会社ではない」と主張、アングリーバードの開発秘話や、幅広いエンターテイメントを手掛けていこうとするビジョン、そしてフィンランドのスタートアップの雰囲気などについて語ってくれた。 ちなみに、ソフトバンクによるフィンランドのモバイルゲーム大手スーパーセルの買収については、個人的な発言と断りつつ、「非常にうれしい」と話していた。
 

▲講演するアンティ・ソンニネン氏

 

■「52番目」の成功を生んだスマートフォン

ソンニネン氏はRovioの沿革の説明から入った。Rovioは2003年に設立され、モバイルゲームの開発から始まった。アングリーバードの前に51個のゲームを開発し、それらは「中くらいの成功」だったという。その後、2009年に経済的な問題で倒産しそうになった際、新しく世に出てきたiPhone向けのゲームを開発した。これが52個目の作品、『アングリーバード』だったという。

会場内から、なぜ52本目のアングリーバードが成功したのか、という質問が出た。ソンニネン氏によれば「それまでのフィーチャーフォン向けのゲームは、配信するときにキャリアとの交渉が必要で、サービスの組み込みなど事業開発的な部分で時間がかかった。スマートフォンが出てきて以降、ストア(App Storeなど)にアプリを乗せれば、いきなりグローバル配信が可能となった。この点がポイントだ」と話していた。

 

■「豚」が敵になった意外な理由

その後、アングリーバードの初期イメージを見せながら、開発秘話を明かしてくれた。ひとつは、敵があの「緑の豚」になった理由だ。開発初期は敵がおらず、社内で「敵が必要だな」との考えが出た。そのとき、「たまたま豚インフルエンザが流行していたため、敵が豚になってしまった」という。アングリーバードの特徴である「パチンコ」も、最初はパチンコの存在は全くなく、「鳥をどうやって飛ばせばいいか」と考えていくうちに生まれたものだと話していた。

 

▲アングリーバードの初期イメージ

 

■NASAとのコラボ

様々なブランドとのコラボレーションも当初から進めてきた。例として取り上げたのが、2012年に『アング リーバードスペース』がリリースされたタイミングで実施したNASA(アメリカ航空宇宙局)とのコラボだ。「誰もやったことのないマーケティン グキャンペーンをやりたい」との気持ちで実施したという。 コラボの資金源に関する質問が出たが、「NASAとのコラボはお金を使っていない」と答えた。というのもNASAは研究している重力や物理学の分野につい て、一般人にわかりやすく伝えたいという目的があり、キャラクターを使ったコラボに興味があったという。マーチャンダイズは「パートナーと共同開発でやっ ていることが多く、すべてが弊社のコストになるわけではない」という。

 
▲NASAとのコラボ動画
 


■アニメや教育事業に進出、百年企業へ「幅広くエンタメ」

アングリーバードを2009年に開発したときから、単なるモバイルゲームではなく、新しいエンターテイメントのフランチャイズを作りたかったと話す。成功するまでやってみよう、という方針の下、ある程度のダウンロード数を得てから、マーチャンダイズ(商品化)を実施。「ダウンロード数のおかげで別のビジネスを始めることができた」と話す。ソンニネン氏によれば、アングリーバードシリーズの累計ダウンロード数は17億といい、最近2000万ダウンロードを突破したガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>の『パズル&ドラゴンズ』と比べても桁違いだ。

セミナーの司会者が、ソンニネン氏の語る企業ビジョンは「ゲームの会社ではなく、生活に密着したエンターテイメント企業として100年続けたい」という ものだと紹介すると、会場からは「企業としての軸足はどう取るつもりか」という質問が出てきた。ソンニネン氏は「ゲーム(業界)の変化は早い。ゲームだけでな く、幅広くエンターテイメントをやるのが大事」と話した。

セミナーでも、その「幅広い」事業展開が紹介された。絵本やコミックなど書籍、アニメ、そして2012年夏からはフィンランド、イギリス、中国など世界でテーマパークを展開。2016年年夏には、映画化する予定だ。 アニメは最初の半年間で10億ビューを達成。テレビのほか、アプリの内でも配信し、日本ではCSチャンネルのカートゥーンネットワークで放送している。『アングリーバードスターウォーズ2』では、「TELEPODS」と呼ばれるリアルのフィギュアのおもちゃを買ってゲーム内で使えば、ゲーム内の進行を有利に進めることができる リアル連携の仕組みも導入している。
 

▲アニメ放映のパートナー一覧


▲アングリーバードのテーマパーク


▲TELEPODS

 
映像作品の内製へのこだわりも垣間見えた。アングリーバードのアニメシリーズは「すべて自社で作っている」という。2011年にアニメーションスタジオを買収し、「自社スタジオの人員はもうすぐ100人になる」そうだ。映画も自社のロサンゼルススタジオで制作中だ。

最近は教育事業も始めたと話す。中国の幼稚園大手と共同で、中国に新しい幼稚園を作り、自社開発の教育プログラムを実施する。「教育プログラムはアング リーバードのブランドとフィンランドの教育システムの組み合わせたものだ」という。 そして、アングリーバードだけではなく、ほかのブランドもつくっていきたいという。ソンニネン氏は「公開できないが、社内にいくつかプロトタイプがある」 と話していた。
 


■アングリーバードは日本で受けない?

会場からは、アングリーバードが日本であまり流行らない理由は何か、という質問が出てきた。ソンニネン氏は理由として「自分が小さい頃に遊んだゲームは、マリオやソニックなど、ほとんど日本のもの」と自らの体験を振り返り、「日本はエンターテイメントの歴史が長くて、ブランドがたくさんある」と指摘した。もうひとつの理由として「Rovio社のグローバル化のなかで、日本オフィスは一番新しいオフィスだった」といい、今後の巻き返しをにおわせた。Rovioは米韓オフィスを昨年までに立ち上げたが、日本オフィスの立ち上げは今年の4月だ。

アングリーバードのデザインが日本で受けていないのでは、という議論も出てきた。ソンニネン氏によると「デザイナーは、シンプルで親しみやすいキャラを作りたかった」という。アングリーバードのデザインは実際、世界規模で受け入れられており、日本は特殊なのかもしれない。ローカライズについて聞かれると、「当然、弊社のオペレーションが進むなかで、ローカライズももう少しできるようになるかもしれない。日本は特にかわいい系が流行っている」と話していた。なおアングリーバードの顔はゲーム、グッズ、アニメなどで、すべて微妙に変えているという。

そんなアングリーバードも今年の12月11日に4歳となる。Rovio社内では鳥(bird)にちなみ、12月11日を「birthday」ならぬ「bird-day」と呼ぶという。 新作のレースゲーム「Angry Birds GO!(アングリーバーズゴー)」は今年2013年の12月11日、「bird-day」にリリースされる予定だ。ゲーム内で初めてキャラクターの名前が出てくるという。
 




■スタートアップは「バンドやろう!」、政府が「邪魔せず」育む文化

フィンランドにおけるスタートアップの活力の背景を問われると、ソンニネン氏は「フィンランドでスタートアップの数がここ5年で増えてきたが、自分の会社を始めることは、『バンドをやろう』と同じように格好いい印象になってきた」述べた。個人的な意見と断りつつ、「教育などに力を入れて上からスタートアップしましょう、という考え方ではなく、一般人がスタートアップは大事だという考え方から始まっている」という。フィンランド首相が、記者から「スタートアップブームのために政府は何をやったのか」と質問されたとき、「一番貢献したことは”邪魔をしなかったこと”だ」と答えた、という話も披露してくれた。
 
▲質疑応答に応じるソンニネン氏


■関連リンク
Rovio Entertainment(日本)


© 2013 Rovio Entertainment Ltd. Angry Birds.
 
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