ゲーム株概況　決算発表のDeNAに失望売り広がる　スクエニHD、オルトプラスに業績改善期待の買い

11月8日の東京株式市場でディー・エヌ・エー（DeNA）<2432>株が急落した。前日比230円（11.1％）安の1840円で取引を終えた。一時は1827円まで売られ、今年の最安値（6月の1814円）に接近する場面もあった。前日に発表した2014年3月期第2四半期決算の内容が市場の失望を誘った。一方、同じく前日に決算を発表したオルトプラス<3672>は急伸した。スクウェア・エニックスHD<9684>も株価の戻り基調が続く。

DeNAの7～9月の売上収益（売上高）は4～6月に比べて9％減の476億円、営業利益は同11％減の151億円だった。海外のモバコイン消費額も減少に転じた。同時に発表した10～12月の業績予想は、売上収益433億円（前四半期比9％減）、営業利益117億円（同22％減）を見込む。国内や外資系の証券会社から投資判断引き下げやネガティブなコメントが相次いだ。ある外資系証券は10～12月の業績悪化幅と海外コインの消費減はネガティブな驚きとして、株価のマイナス影響は避けられないとみていた。

一方、オルトプラスは急上昇。終値は705円（15.6％）高の5220円だった。前日発表した2013年9月期通期決算は、当初の業績計画に届かなかったものの、大幅の増収増益。2014年9月期も売上高39億0200万円（前期比50.4％増）、営業利益9億5400万円（同29.5％増）と大幅な増収増益を見込んでおり、成長持続を期待した買いが入った。グリー<3672>との関係が深いと見られていた同社が成長に向けて既存タイトルのマルチプラットフォーム化を進める点に、業界関係者が注目している。IP保有企業との協業体制も推し進めていく。業績が改善に向かっているスクウェア・エニックスHDの見直し買いも続いた。


以下、8日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
オルトプラス	3672	5,220	705	15.61%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	1,731	58	3.47%
グリー	3632	837	24	2.95%
ケイブ	3760	101,900	2,300	2.31%
任天堂	7974	12,150	230	1.93%
マーベラスＡＱＬ	7844	538	3	0.56%
コナミ	9766	2,434	0	0.00%
エイチーム	3662	2,453	-4	-0.16%
セガサミーＨＤ	6460	2,575	-12	-0.46%
トーセ	4728	666	-6	-0.89%
日本ファルコム	3723	1,003	-11	-1.08%
バンダイナムコＨＤ	7832	1,973	-23	-1.15%
エイティング	3785	2,213	-26	-1.16%
カプコン	9697	1,793	-21	-1.16%
ガンホー・オンライン	3765	57,200	-700	-1.21%
ネクソン	3659	1,117	-14	-1.24%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,182	-21	-1.75%
ドリコム	3793	90,800	-1,800	-1.94%
日本一ソフトウェア	3851	764	-16	-2.05%
ＧＭＯインターネット	9449	1,132	-25	-2.16%
ボルテージ	3639	1,011	-29	-2.79%
クルーズ	2138	3,190	-100	-3.04%
サイバーエージェント	4751	3,290	-125	-3.66%
アクセルマーク	3624	725	-30	-3.97%
ＫＬａｂ	3656	705	-30	-4.08%
コロプラ	3668	2,782	-128	-4.40%
ｅｎｉｓｈ	3667	2,644	-133	-4.79%
アドウェイズ	2489	1,765	-105	-5.61%
モブキャスト	3664	1,105	-68	-5.80%
ディー・エヌ・エー	2432	1,840	-230	-11.11%