ゲーム株概況　グリーが上昇、「ネット関連で買収検討」と一部で伝わる　ドワンゴが急伸、売買代金は国内首位

11月18日の東京株式市場でゲーム株は総じて上げた。相場全体の上昇期待が強まるなか、比較的割安に放置されていたモバイルゲーム関連銘柄に見直し買 いが入っているとの見方があった。グリー<3632> は前週末比68円（7.9％）高の932円で取引を終えた。18日昼過ぎにブルームバーグ通信が「ネット関連で買収検討、日米ゲーム制作部門の再編終了」 （関連リンク）と伝えたことが刺激材料。北米で数タイトルが売り上げ上位で推移しているなど（関連記事）、海外事業の成長期待も一部であるようだ。前週末に任天堂による株式の一部取得を発表したドワンゴ<3715>が急伸し、きょう1日の売買代金は1313億円と国内上場企業のなかで1位となった。

ブルームバーグ通信はグリーの秋山仁執行役員常務の発言として「（買収の）ターゲットはいくつか特定できている」と報じたほか、日本と米国のスマホやタブレット端末でアプリをダウンロードして遊ぶゲームの制作部署を統合し、日本のブラウザ向けゲーム制作部門から分離するなど、日米ゲーム制作体制の再編が完了したことを伝えている。海外事業への期待感もあって、割安と見た向きの買いが入っているようだ。

新規タイトルへの期待感が高まっている銘柄の上昇が目立ったように見える。ケイブ<3760>の終値は1万4100円（11.8％）高と急上昇。前週14日にリリースしたひと筆書きパズルゲーム『ハローキティのパズルチェイン』（関連記事） は、女性を中心に人気の有力IP（知的財産）を使ったタイトルなこともあり、今後の成長に対する期待感がじわりと出てきているようだ。 ドワンゴは374円（16.5％）高の2638円と急伸して、取引を終えた。一時は2764円と取引制限値幅の上限（ストップ高）まで買われた。引き続き、任天堂の株式取得による連携強化への思惑買いが続いているようだ。任天堂<7974>は小幅に下げた。 以下、18日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
ケイブ	3760	134,000	14,100	11.76%
ボルテージ	3639	1,165	96	8.98%
グリー	3632	932	68	7.87%
ネクソン	3659	958	52	5.74%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,370	65	4.98%
サイバーエージェント	4751	3,495	150	4.48%
ＧＭＯインターネット	9449	1,202	45	3.89%
クルーズ	2138	3,400	125	3.82%
ディー・エヌ・エー	2432	1,914	70	3.80%
ドリコム	3793	100,200	3,600	3.73%
エイチーム	3662	2,622	93	3.68%
ｅｎｉｓｈ	3667	2,800	91	3.36%
アクセルマーク	3624	740	22	3.06%
モブキャスト	3664	1,141	33	2.98%
トーセ	4728	697	17	2.50%
ガンホー	3765	64,100	1,500	2.40%
ＫＬａｂ	3656	721	16	2.27%
マーベラスＡＱＬ	7844	635	10	1.60%
日本一ソフトウェア	3851	839	12	1.45%
セガサミーＨＤ	6460	2,640	34	1.30%
カプコン	9697	1,868	20	1.08%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	1,803	8	0.45%
エイティング	3785	1,936	1	0.05%
コナミ	9766	2,620	0	0.00%
任天堂	7974	13,040	-30	-0.23%
オルトプラス	3672	4,650	-15	-0.32%
アエリア	3758	903	-6	-0.66%
日本ファルコム	3723	980	-11	-1.11%
コロプラ	3668	2,513	-29	-1.14%
バンダイナムコＨＤ	7832	2,010	-48	-2.33%