スマートフォン向けRPG『ブレイブフロンティア』で大ヒットを飛ばす株式会社エイリム（2013年3月22日設立）。『ブレイブフロンティア』は、王道のファンタジー世界を舞台に、キャラクターの育成とバトル、シナリオが楽しめる本格的なRPGとして2013年7月に配信開始された。その後は、App Store売上ランキングで3位を獲得（関連記事）したほか、国内のみならずアジアでもヒットを飛ばす（関連記事）など、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのタイトルになった。
現在、エイリムでは、多種多様な職種で人材面の強化を行っている。そこで本稿では、『ブレイブフロンティア』の制作にも携わるシナリオ/スクリプター、ドットデザイナーの2名にメールインタビューを試みた。大ヒットアプリを手掛けた開発者たちが、同社の魅力や仕事上でのこだわり、求める人物像などを語ってくれた。
【ドット職人急募！】『ブレイブフロンティア』の新たなユニットを創造！
クリエイティブ制作部 部長 岩崎氏
――：現在のお仕事をお聞かせください。スマートフォン向け本格RPG『ブレイブフロンティア』のドットキャラクターの制作を行っています。
――：採用を強化する背景を教えてください。
ゲームの更新頻度、特にドットキャラクターの追加するスピードを上げることがコンテンツの課題になっていました。また今以上にクオリティに上げていくことも急務となるなか、一人で作れるキャラクター数は限られておりますので、今回採用強化することにいたしました。
――：ドッターの採用強化となりますが、採用後、どういった業務を担当するのでしょうか？
『ブレイブフロンティア』のドットキャラクターの制作全般を行っていただきます。キャラクターは1枚の絵のみでなく、待っている時の待機アニメーションや敵に攻撃する際のアニメーション、斬撃など、攻撃エフェクトも含めて制作します。また巨大なボスキャラクターをお願いすることもあります。
――：ドット制作において、御社の中でどのようなこだわりを持っていますか？
滑らかで格好良いドットの動きにこだわっています。１つ１つは派手な業務ではありませんが、全てのキャラクターが違った動きをすることがゲームの魅力になっており、数多くのユーザーから好評いただいているポイントになります。
▲美麗なドット絵がヌルヌル動くバトル画面
――：こだわりや魅力が感じられた現場でのエピソードなどはありますか？
「格好良い剣の斬り方はこうでしょ」「その立ち方は人間にはできないのでは？」と席を立って実際に体を動かしてポーズをとって確認することがあります。また「もう1ドット腰を落として」「首の下の白い１ドットがもったいない」など、1ドット単位の会話がよく飛び交います(笑)。
――：どのようなスキルを求めておりますか？
過去のドット制作経験、特にRPGのみでなくアクションや格闘ゲームの経験が生かせます。コンテンツの特性上ドット全盛期のクオリティを求めていますので、オリジナリティ、センス、そしてドットに対する熱い想いが重要です。
――：スキルの他にも、共にゲームを作っていく上でどのような点を大事にしていますか？
コミュニケーションを大事にしています。しかりコミュニケーションをとっていれば、作り終わった後に「全然違う方向性だった」といったトラブルがなくスムーズに業務が進行できるので。
――：目標や課題としてどういったことがありますか？
今リリースされているキャラクターが300体程あるのですが、これらと同じクオリティのキャラクターを作り続けたいわけではありませんので、さらに一歩先のクオリティを目標としています。
――：今後どのような事にチャレンジしていきたいですか？
最近ドットを使用するコンテンツが増えてきたと感じていますが、まずはどのコンテンツにも負けないクオリティを発揮して行きたいです。そして今後はそれらの経験を活かしたコンテンツ作りに励みたいと考えています。
【スクリプター急募！】『ブレイブフロンティア』を彩るシナリオ制作！
プロデュース部 部長 篠子氏
――：現在のお仕事をお聞かせください。スマートフォン向け本格RPG『ブレイブフロンティア』のシナリオやユニット説明などのテキスト及びスクリプトの作成を行っています。
――：採用を強化する背景を教えてください。
ゲームの更新頻度及びボリュームをアップするためとなります。また、クオリティアップも重要となるので、より専門的に作業を行う方の採用を今回強化させていただきました。
――：スクリプターの採用強化となりますが、採用後、どういった業務を担当するのでしょうか？
シナリオについては、ゲーム内のユニット説明、アイテム説明、クエスト説明など各種説明文のテキスト作成のほかに、シナリオ作成の補助を行っていただく可能性もございます。スクリプターについては、『ブレイブフロンティア』用に書かれたシナリオをスクリプト化し、演出や調整を行い、お客様に見ていただく形にしていただきます。
――：シナリオ制作のこだわりや魅力をお教えください。
『ブレイブフロンティア』は世界観を非常に大切にしたゲームとなります。そのなかで総監督である早貸のイメージした世界を、いかにユーザーに伝えられるかにこだわり作成しております。また、テキスト１つ１つを単体で読んでも楽しめるよう安易なテキストは作成しないようにしております。自分が考えたテキストを読んだお客様から「カッコイイ！」「震えた！」などの反応をいただいた時、この業務の魅力を非常に感じます。
――：こだわりや魅力が感じられた現場でのエピソードなどはありますか？
「そんな説明じゃ強さがまったく感じられない！」「そいつの強さを引き立てる相手がそいつじゃダメでしょ！」といった厳しい意見が出たり、ときには「このやり取りは他のシーンでも見たし燃えない。全ボツ」なんてこともありました。
――：“こういう経験があると業務で活かせる”というものはありますか？
ゲーム、漫画、ドラマ、小説、映画など様々なものを見聞きし、引き出しを多く持っている方だと、色々な設定を一緒に考えることができると思います。また、紙媒体など文字量が決まっている中でテキストを制作した経験があると、よりスムースに制作が可能かと。
――：スキルの他にも、共にゲームを作っていく上でどのような点を大事にしていますか？
お客様をいかに楽しませるかを常に考えられる方、常に新しい世界を想像できる方を希望いたします。また、自分の作った物を全否定されることもあるので、コミュニケーション能力だけでなく、柔軟性も必要と考えております。
――：目標や課題としてどういったことがありますか？
ゲーム自体の面白さやイラスト、ドットの魅力をさらに引き立てるのはもちろん、お客様がゲーム内では描かれていないストーリーを空想できるようテキストを今後も作っていきたいです。
――：今後どのような事にチャレンジしていきたいですか？
『ブレイブフロンティア』はメインストーリー以外に、各キャラクターが様々な過去を背負っています。そんなゲーム内では描ききれない物語を別の形で披露していければと思っています。
それぞれ異なる職種ではあるが、ゲーム制作に対して“こだわり抜く”姿勢そのものが、こんにちの『ブレイブフロンティア』大ヒットに繋がったことだろう。ゲーム業界に身を置く方は、この機会に、今最も勢いのある国内ゲームデベロッパーの門を叩いてみてはいかがだろうか。
▲エイリムの社内風景。
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