【モバイルファクトリー決算説明会③】位置ゲームは過去最高の売上達成も「タイトルで明暗分かれる」(宮嶌氏) 新作タイトルも鋭意開発中!
モバイルファクトリー <3912> は、7月21日、東京都内で決算説明会を開催した。同日発表した2017年12月期の第2四半期累計(1~6月)の連結決算は、売上高11億7900万円(前年同期比20.1%増)、営業利益3億9600万円(同32.5%増)、経常利益3億8300万円(同27.7%増)、四半期純利益2億6400万円(同34.3%増)と大幅増収増益を達成した。
説明会では、同社の宮嶌代表取締役CEOが今回発表された2017年12月期第2四半期(1~6月)決算における注目のポイントを説明した後、質疑応答が行われた。その質疑応答の内容なども踏まえつつ、会見の様子をまとめてみた。
■『駅メモ!』は過去最高売上、『レキシトコネクト』は早期償却と明暗分かれる
まずは第2四半期期間(4~6月)の業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上高は前四半期比1.2%増の5億9300万円と増収を確保したものの、営業利益は同25.6%減の1億6900万円、経常利益は同31.3%減の1億5600万円、四半期純利益は同31.8%減の1億700万円となった。減益の要因として大きかったのは、第2四半期期間中に期中に『レキシトコネクト』の減価償却費4300万円と広告宣伝費1500万円を計上したことだ。
特に減価償却費については、同社が社内で設定している基準に対し、『レキシトコネクト』の売上・KPIの数字が達していないとの判断から早期の償却を行ったもので、「一時的に費用が増加した」(宮嶌氏)とのこと。
次に同社の主力サービスとなる位置ゲームの状況を見てみたい。位置ゲームの第2四半期期間の売上高は前年同期比で37.4%増、前四半期比で4.7%増の3億6600万円となり、過去最高を更新した。ただし、各タイトルごとの状況を見てみると、『ステーションメモリーズ!』(以下『駅メモ!』)は「過去最高のDAU(日次アクティブユーザー数)、過去最高の売上高を記録するなど絶好調」(同)だった一方で、前述の通り『レキシトコネクト』が期待に届かない結果となるなど「タイトルで明暗が分かれた」(同)という。
『駅メモ!』は、地方創生の取り組みも着々と進んでおり、岩手県に続いて奈良県とのコラボイベントを開催することが決定した。なお、それに続く展開についても「水面下ではかなりお話をいただいている」(同)とのことだ。
■新作タイトルも鋭意開発中
第3四半期以降の展開は、『駅メモ!』にリソースを集中し、プロモーションも大幅な強化を図っていく。そのため「3Q以降は広告宣伝費を増加する」(同)としていた。また、『駅メモ!』は大型アップデートを実施し、一部キャラクターがフルボイスで登場するストーリーの実装なども行う予定だ。
また、今回は詳しい情報を開示することはできないとしていたものの、新作タイトルも鋭意開発中とのことだ。
■通期予想は据え置き 2Q時点の進捗率も順調
なお、2017年12月期通期の連結業績予想については、従来予想から変更なく、売上高24億8600万円(前期比20.0%増)、営業利益7億6100万円(同24.6%増)、経常利益7億4700万円(同22.2%増)、当期純利益5億1600万円(同25.4%増)の見込み。
第2四半期実績で見た通期予想対比の進捗率は、売上高が47.4%、営業利益が52.1%、経常利益が51.2%、当期純利益は51.3%となっており、順調な進捗状況と評価することができるだろう。
(編集部:柴田正之)
会社情報
- 会社名
- 株式会社モバイルファクトリー
- 設立
- 2001年10月
- 代表者
- 代表取締役 宮嶌 裕二
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高33億7000万円、営業利益9億4500万円、経常利益9億4000万円、最終利益ゼロ(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3912