【18年12月~19年2月決算振り返り】新作投入も苦戦したエディアとケイブ 『うたプリ』と『Z/X』で増益のブロッコリーは30億円投じて再成長目指す

2018年12月~2019年2月の決算発表は終盤に差し掛かってきた。4月15日で概ね完了する。これまでを簡単に振り返ると、ゲーム系で注目を集めたのは、エディア<3935>とケイブ<3760>だった。新作を投入したが、いずれも苦戦し赤字と厳しい内容だった。両社とも、ファイナンスを行うが、いずれも資金調達手法の多様化と、資本市場が良好な状況にあるからこそ可能になっている側面がある。収益回復への道筋が求められるが、エディアは音楽や出版など非ゲーム事業の育成と他社開発タイトルの運営など収益の多様化を進めることで、そして、ケイブはAKSやでらゲーと組んで世界展開・複数デバイス展開を前提とした新作ゲームの開発を行うようだ。

他方、底打ちから反転したのがブロッコリー<2706>だ。ここ数年は減益基調にあったが、『うたの☆プリンスさまっ♪』やゲームアプリ『うたのプリンスさまっ Shining Live』の売上好調に加え、トレーディングカードゲーム『Z/X』の急回復で増益を達成したとのこと。ここから再成長を目指すには、この2本の柱に加わる新しいコンテンツの登場が必要と考えているようだ。これは同社がこれまでも取り組んできたことなのだが、今回、改めて挑戦する意思を表明した。決算発表と同時に新しい中期計画では総額30億円を投じて、既存タイトルの深掘りはもちろん、新規コンテンツの開発に注力し、再成長ステージを目指す、としている。
 
▲ブロッコリーの中期経営計画の資料より。



エディア、2019年2月期は11億1700万円の最終赤字に 売上大幅増も新作低迷 新作遅延に伴う開発費や広告費も負担に 4.7億円の減損損失



ケイブ、12~2月期は売上高がQonQで1.8%増、赤字縮小…『デビルブック』リリースで「売上がわずかに伸びた」



ケイブ、12~2月期は売上高がQonQで1.8%増、赤字縮小…『デビルブック』リリースで「売上がわずかに伸びた」



【決算】ケイブ、『ゴシックは魔法乙女』が初心者向け施策が奏功しMAU・月次売上ともに足元は回復基調に



トーセ、2Qは売上高5%減、400万円の営業赤字計上 スマホゲーム開発案件での追加作業発生で予想は上回る 新事業のコンサート事業で費用先行



ブロッコリー、19年2月期の営業益は39%増の8億円 『うたプリ』グッズや『シャニライ』の収益が前年上回る TCG『Z/X』がV字回復達成



ブロッコリー、2022年2月期に売上高80億円、営業利益12億円を目指す中期計画を策定 30億円投じ『うたプリ』や『Z/X』、新規コンテンツを育成



創通、第2四半期は23%減収も営業増益を達成 アニメ苦戦も高利益のライツ伸長 ガンダム関連やその他製作委員会からの収入が増加



IGポート、2019年5月期の業績予想を下方修正 営業赤字は1.5億円から4.3億円に拡大 納品スケジュール見直しやCG制作費高騰響く



UUUM、第3四半期の営業利益は117%増の9億9700万円と大幅増益 動画広告市場拡大に伴い収益増 HIKAKINら所属クリエイターのグッズ販売も好調



C&R社、19年2月期は売上高10%増ながら営業益12%減に グループ拠点の移転・集約による一時的な費用が発生 ゲーム分野の人材育成にも注力



シリコンスタジオ、1Qは売上高5%増、最終黒字転換を達成 開発推進・支援事業で受託開発の大型案件の納品が完了 人材事業も2ケタ成長続く



シリコンスタジオ、GoogleのゲームPF「Stadia」への「YEBIS」と「Enlighten」の対応は今夏にも完了する見通し
株式会社ケイブ
http://www.cave.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
決算期
5月
直近業績
売上高122億7400万円、営業利益18億7000万円、経常利益19億4300万円、最終利益14億4100万円(2024年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3760
企業データを見る
株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
企業データを見る
株式会社エディア
http://www.edia.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エディア
設立
1999年4月
代表者
代表取締役社長 賀島 義成
決算期
2月
直近業績
売上高32億7700万円、営業利益1億6100万円、経常利益1億5800万円、最終利益1億5000万円(2024年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3935
企業データを見る