モノビットとモリカトロン、SHIFTの民事訴訟に対する見解を発表 「データは汎用的な雛型で、機密情報ではない」

 
モノビットとモリカトロンは、5月22日、SHIFTが同社に対して損害賠償請求等を求める民事訴訟を東京地方裁判所に提起した件についての見解を発表した。
 
本件は、SHIFTがソフトウェアテスト事業において蓄積したテスト観点等の情報資産の元従業員による不正取得及び、元従業員、モノビット、モリカトロン(三者)による情報資産の使用されたとする内容に関してのものとなる。

三者は、今回の件について、平成30年12月25日にSHIFTより指摘を受けており、社内調査を行ったところ、SHIFT元従業員がSHIFT退職時にファイルデータを私用PCに保存したこと、当該元従業員がファイルデータを、モリカトロンの一部業務に使用したことは、それぞれ事実と確認したという。

しかし、モリカトロンの一部業務に使用されたファイルデータについては、SHIFTが主張するようなテスト観点等の情報ではなく、デバッグ事業を行っている会社によくある、汎用的な雛型のファイルであり、業務上の機密資料が記載されたものではないとのこと。また、業務上の機密資料に類するようなデータファイルがモリカトロンに持ち込まれた形跡も確認できなかったという。

また三者はその事実を確認後、直ちに問題となった雛型ファイルの使用を中止し、これを削除し業務上使用できない状態とし、その旨を調査結果と合わせて、平成31年1月11日にSHIFTに対して報告を行い、従業員の管理が行き届かなかった点については、謝罪を行っている。

なお、本件はモノビットも上記の不祥事に加担したかのような記載をしているが、本件を生じさせたSHIFT元従業員はモリカトロンの従業員であり、モノビットは本件に一切関与していない。にもかかわらず、あたかもモノビットが不祥事の当事者であるかのような事実と異なるリリースを行っており、これは同社に対する明らかな名誉毀損および営業妨害行為であり、厳重に抗議するとしている。

また本件では、モリカトロンがSHIFTの機密資料などを利用した形跡が存在せず、SHIFTに何ら実損害も発生していないため、SHIFTが同社に対して損害を立証することは極めて困難で、モリカトロンが敗訴する見込みは薄いとその見解を示している。なお、上記の理由からSHIFTに損害が生じていないか、仮に発生していたとしても少額であると見込まれるため、モリカトロンの業績に対する影響は軽微に見積もっているという。

モリカトロンは、訴状が届き次第、謝罪すべきところは真摯に謝罪し、事実と異なる主張についてはしっかり反論していくとしている。

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2019年5月22日15時
記事タイトルと記事内の一部モノビットという表記をモリカトロンに修正しております。
monoAI technology株式会社
http://monobit.co.jp/

会社情報

会社名
monoAI technology株式会社
設立
2013年1月
代表者
代表取締役社長 本城 嘉太郎
決算期
12月
上場区分
東証グロース
証券コード
5240
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