【決算まとめ②】ゲーム関連企業32社の10-12月の営業赤字計上企業は11社に DeNAは「過去の負の遺産」で巨額の赤字計上 ミクシィとKLabも赤字転落
主要モバイルゲーム企業の2019年10~12月期の決算を引き続き振り返ってみたい。今回は、この四半期の営業赤字計上企業についてを取り上げたい。
まずはこの四半期に営業赤字を計上した企業は、データ集計対象の32社中、11社となっている。具体的には、ミクシィ<2121>、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、アクセルマーク<3624>、ボルテージ<3639>、KLab<3656>、モブキャストHD<3664>、enish<3667>、オルトプラス<3672>、ケイブ<3760>、Aiming<3911>、LINE<3938>という顔触れだ。
前四半期との比較で見ると、gumi<3903>とカヤック<3904>の2社が黒字転換を果たした半面、この四半期はミクシィとDeNA、KLabとやや規模感の大きい企業が赤字に転落しており、中でも492億円の赤字と売上高を大きく上回る赤字額を計上したDeNAの市場に与えたインパクトは大きい。
DeNAがこうした巨額の赤字を計上した要因は「過去の負の遺産」だ。具体的には2010年に買収し、2016年に解散した米国のngmocoの取得にかかるのれんの減損損失が生じたことが要因となっている。2016年の解散当時は「取得にかかるのれんの減損損失は認識しない」としていただけに市場からも大きなネガティブサプライズとして受け止められている。こうした時限爆弾のような損失は、過去にM&Aを進めた企業にとっては決して他人事ではないのではないだろうか。
また、ミクシィについては本社移転に関連した一時費用16億円が発生したこと、KLabについては新作『スクスタ』のリリースに伴う一時費用増や減価償却費の増加などが影響したことが営業赤字計上につながった。
ただ、3社とも一時的な要因による影響が大きく、次の四半期には収益性の改善が進むことが期待されるところだ。
まずはこの四半期に営業赤字を計上した企業は、データ集計対象の32社中、11社となっている。具体的には、ミクシィ<2121>、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、アクセルマーク<3624>、ボルテージ<3639>、KLab<3656>、モブキャストHD<3664>、enish<3667>、オルトプラス<3672>、ケイブ<3760>、Aiming<3911>、LINE<3938>という顔触れだ。
前四半期との比較で見ると、gumi<3903>とカヤック<3904>の2社が黒字転換を果たした半面、この四半期はミクシィとDeNA、KLabとやや規模感の大きい企業が赤字に転落しており、中でも492億円の赤字と売上高を大きく上回る赤字額を計上したDeNAの市場に与えたインパクトは大きい。
DeNAがこうした巨額の赤字を計上した要因は「過去の負の遺産」だ。具体的には2010年に買収し、2016年に解散した米国のngmocoの取得にかかるのれんの減損損失が生じたことが要因となっている。2016年の解散当時は「取得にかかるのれんの減損損失は認識しない」としていただけに市場からも大きなネガティブサプライズとして受け止められている。こうした時限爆弾のような損失は、過去にM&Aを進めた企業にとっては決して他人事ではないのではないだろうか。
また、ミクシィについては本社移転に関連した一時費用16億円が発生したこと、KLabについては新作『スクスタ』のリリースに伴う一時費用増や減価償却費の増加などが影響したことが営業赤字計上につながった。
ただ、3社とも一時的な要因による影響が大きく、次の四半期には収益性の改善が進むことが期待されるところだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432