トーセ、2月中間は「期初予想を大幅に上回り大幅増収増益」 全セグメントが順調に推移、『うたわれるものロストフラグ』が大きく貢献



トーセ<4728>は、4月17日、2月中間期(2019年9月~2020年2月)の決算説明動画とともに、決算説明資料を公開した。代表取締役社長兼COOの渡辺康人氏(写真)が説明にあたった。渡辺氏は、「期初予想を大幅に上回り、前年同期比で大幅増収増益だった」と振り返った。
 


売上高は前年同期比で21.9%増の21億8200万円だった。全てのセグメントが順調に推移し、デジタルエンタテインメント事業において⼀部の家庭用ゲームやスマートフォン向けゲームの開発案件に関して、顧客の要望による開発規模の増大などが発生し、開発売上が伸長した。

営業利益は、1億1200万円と前年同期の400万円の赤字から黒字転換に成功した。そして、経常利益が同5.4倍の1億3800万円、最終利益が同73.6の7400万円と大幅な増益となった。

利益部分が特に大きく改善したが、一部のプロジェクトにおいて開発規模の増大に対して効率良く開発を進めることができ、原価の抑制が図れたことに加えて、スマホアプリ『うたわれるものロストフラグ』のロイヤリティ売上が好調に推移したことが主な要因だ。
 


セグメント別の状況については以下のとおり。

■主⼒のデジタルエンタテインメント事業
・モバイルコンテンツ関連は、スマートフォン向けの開発売上やロイヤリティ売上が好調に推移した結果、売上⾼は前年同期に比べて25.8%の増加となり、デジタルエンタテインメント事業全体の売上⾼に占める割合は、約70%となった。

・パチンコ・パチスロ関連は、パチンコ向けの開発売上が好調に推移した結果、前年同期に比べて約2倍の増収となった。

・ゲームソフト関連は、大型タイトルの運営業務が終了したことに伴い、運営売上が減少したことなどが影響した結果、前年同期と比べて減収となった。
 


■その他事業
システムインテグレーション関連において、引き続き顧客ロイヤリティの向上に努めた結果、前期に完了した案件の継続案件の受注が好調に推移したことから、前年同期と比ベて148.2%増加し、大幅な増収となった。システムインテグレーションは利益貢献も大きく、同事業は黒字転換に成功した。
 


 
■2020年8月通期の見通し

続く2020年8月通期は、売上高51億5200万円(前期比3.7%減)、営業利益2億2600万円(同37.7%減)、経常利益2億5800万円(同36.1%減)、最終利益1億4200万円(同42.9%減)を見込む。従来予想からは変更はない。
 


前期にスマートフォン向けコンテンツの依頼が多くあり、モバイルコンテンツ関連が増加する見通し。⼀方、下期では、家庭用ゲームを中⼼とした⼤型タイトルの開発が完了する⾒込みであることから、ゲームソフト関連を中⼼に売上が伸長する見込み。

なお、新型コロナウイルスによる影響については、大幅な開発スケジュールの変更などは発生していないとのこと。ただ、新型コロナウイルスへの対策費用が少しずつ発生してきており、今後新型コロナウイルスの感染が拡大すると対策費用が増加し、感染拡大が長期化すると開発スケジュールの変更に伴う売上計上時期のずれなどが発生する可能性がある、とした。
 


 
(編集部 木村英彦)
(編集部 木村英彦)
株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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