トーセ、20年8月期の営業利益は業績予想を61%上回る3.65億円 スマホゲームのロイヤリティ収益や運営売上が想定を上回る

トーセ<4728>の2020年8月期の連結決算は、売上高56億3500万円(業績予想との比較は9.4%増)、営業利益3億6500万円(同61.5%増)、経常利益3億8700万円(同50.0%増)、最終利益2億2700万円(同59.9%増)だった。売上が想定を10%上回っただけでなく、営業利益、経常利益、最終利益はそれぞれ50%上回るなど、業績予想を大きく超過して着地した。

同社では、主にスマートフォン向けゲームを中心にロイヤリティ売上が想定よりも好調に推移したことに加え、運営を受託しているスマートフォン向けゲームの運営規模が顧客の要望により当初の想定よりも大きくなったことに伴い、スマートフォン向けゲームの運営売上が伸長したため、としている。

 


なお、前の期との比較では、売上高が前の期比5.3%増、営業利益が同0.6%増、経常利益が同4.3%減、最終利益が同9.1%減だった。
 


セグメント別の状況は以下のとおり。

①デジタルエンタテインメント事業
今後市場に登場する次世代ゲーム機やクラウドゲームサービスに対する開発力を早期に向上させる取り組みを推進してきた。一方で、前の期に開発を開始し、当連結会計年度に開発が完了した複数の大型スマートフォン向けゲームが運営サービスに入り、それらの運営業務を含め、モバイルコンテンツ関連の業務がデジタルエンタテインメント事業の多くを占める形で事業を進めてきた。

ゲームソフト関連の売上は、当初想定どおりモバイルコンテンツ関連の案件が多く進行した結果、18億4400万円(同18.8%減)となった。

モバイルコンテンツ関連の売上は、スマートフォン向けゲームの運営売上が好調に推移した結果、28億7500万円(同27.0%増)となった。

パチンコ・パチスロ関連の売上は、ゲームソフト関連やモバイルコンテンツ関連の開発需要増に対応するために、多くの開発人員をそれらに投入した結果、2億3100万円(同31.5%減)となった。

なお、開発完了タイトル数は、マルチプラットフォーム向け家庭用ゲーム1タイトル、アミューズメント向けゲーム1タイトル、スマートフォン向けゲーム3タイトルとなった。

この結果、売上高49億5100万円(同1.6%増)となったものの、新型コロナウイルス感染症への対策に伴い、外注費などの原価が増加した結果、営業利益3億1300万円(同15.0%減)となった。


②その他事業
SI事業において引き続き顧客ロイヤリティの向上に努めた結果、ITシステムの開発案件やコンサルティング業務が増加したことや、コロナ禍による巣ごもり消費拡大に伴い、家庭用カラオケ楽曲配信事業のロイヤリティ売上が伸長した結果、売上高6億8400万円(同42.8%増)、営業利益5100万円(前の期は営業損失500万円)となった。


 
2021年8月期の見通し

2021年8月通期は、売上高52億1500万円(前期比7.4%減)、営業利益2億5000万円(同31.4%減)、経常利益2億7400万円(同29.2%減)、最終利益1億6200万円(同28.5%減)を見込む。

 
株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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