コナミHD、デジタルエンタテインメント事業の好調で3Q営業益は過去最高に モバイルゲームは四半期ベースで最高売上 家庭用ゲーム『桃鉄』も好発進

コナミホールディングス<9766>は、2月4日、2021年3月期の第3四半期(4~12月)の連結決算(IFRS)を発表、第1四半期に休業措置や国内外の経済活動の停滞などにより、売上高の減少の影響を受けた事業がある一方で、デジタルエンタテインメント事業はモバイルゲーム、家庭用ゲーム、カードゲームそれぞれの分野において製品・サービスが堅調に推移し、営業利益および税引前利益は過去最高益を達成した。

なお、新型コロナウイルス感染症関連損失など53億円をその他の費用に計上している。

売上高1919億円(前年同期比0.6%減)
営業利益405億円(同69.0%増)
税引前利益395億円(同68.2%増)
最終利益270億円(同65.6%増)
 

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①デジタルエンタテインメント事業…売上高1446億円(前年同期比33.1%増)、営業利益509億円(同75.3%増)
モバイルゲームでは配信5周年を迎えた『プロ野球スピリッツA』が好調を維持したほか、大型アップデートを実施した『eFootball ウイニングイレブン 2021』などがけん引し、四半期ベースで過去最高の売上高を記録した。家庭用ゲームは『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』を発売し、1月時点の累計出荷本数が250万本を突破する好調な出足を記録した。

カードゲームは「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を引き続き進めたほか、今期から投入した「遊戯王ラッシュデュエル」では新たなルールを導入し好評を博した。

 eスポーツの取り組みとしては、欧州から総勢10のビッククラブが参加するウイニングイレブン公式のeスポーツ大会「eFootball League 2020-21シーズン」を開催しているほか、日本野球機構(NPB)と共催する「eBASEBALL プロリーグ」の2020シーズンが開幕した。

今後の新しい取り組みでは、中国のNetEaseと共同で、モバイルゲーム『遊戯王 デュエルリンクス』(中国名『游戏王:决斗链接』)の配信を中国にて開始している。また、「遊戯王 マスターデュエル(仮)」とNintendo Switch向けに「遊戯王ラッシュデュエル(仮)」の制作を行っている。

②アミューズメント事業…売上高113億円(同31.7%減)、営業利益12億円(同68.1%減)
『武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター』や「FEATURE PREMIUM」シリーズの最新作『麻雀格闘倶楽部 参』、『マジカルハロウィン7』のほか、『~ガールズケイリン~GIフェアリーグランプリ』が稼働を開始した。

また、アーケードゲームをクラウドゲーミング技術によりPC・スマートフォン向けにストリーミング配信するサービス「コナステ」において、音楽ゲーム『pop'n music Lively』『GITADORA』、メダルゲーム『コナステ メダルコーナー』の配信を開始した。

③ゲーミング&システム事業…売上高118億円(同48.8%減)、営業損益41億円の赤字(前年同期24億円の黒字)
「J」カーブディスプレイを特徴とする新型筐体「DIMENSION 49J」をパーティシペーション専用筐体として投入し好調な稼働を記録した。 オペレーターがシステムへの投資に対して積極的であることを受け、カジノマネジメントシステム「SYNKROS」を複数のカジノ施設に納入したほか、第4四半期においても複数の施設にて納入を予定している。

一方で、新型コロナウイルス感染症関連損失(工場閉鎖による影響等)として2億円を計上した。

④スポーツ事業…売上高259億円(同43.9%減)、営業損益83億円の赤字(前年同期34億円の赤字)
新型コロナウイルス感染防止策として、日本フィットネス産業協会(FIA)が定めるガイドラインの遵守に加え、自社基準による対策を講じ、新型コロナウイルスの不活性化が確認されたオゾンによる除菌、スタジオプログラムのWEB予約、施設の混雑状況のWEB公開など、顧客と従業員の安心と安全を最優先とした運営を推進した。

受託施設ビジネスは、複数の地方自治体よりスポーツ施設の運営受託契約を獲得した。

■通期予想は未定
なお、2021年3月期通期の予想については、新型コロナウイルスによる影響を現時点において合理的に算定することが困難であることから未定としている。今後、業績予想の開示が可能となった時点で速やかに公表する方針だ。
コナミグループ株式会社
http://www.konami.com/

会社情報

会社名
コナミグループ株式会社
設立
1973年3月
代表者
代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
決算期
3月
直近業績
売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
証券コード
9766
企業データを見る