【決算レポート】セガサミー、第1四半期は営業益38億円と黒字転換 赤字のAM施設連結離脱、AM機器や遊技機も採算改善

 

セガサミーホールディングス<6460>の第1四半期(21年4月~6月)の連結決算は、売上高594億4700万円(前年同期比22.8%増)、営業利益38億4400万円(前年同期は38億5100万円の損失)、経常利益34億8400万円(同40億9900万円の損失)、最終利益29億4000万円(同33億0100万円の損失)となり、増収・黒字転換を達成した。

アミューズメント施設の連結からの離脱やアミューズメント機器の収益が大きく改善したほか、前年同期に84億円の損失を計上した遊技機事業が売上とともに赤字幅を縮小したことが主な要因だ。

・売上高:594億4700万円(同22.8%増)
・営業利益:38億4400万円(同38億5100万円の損失)
・経常利益:34億8400万円(同40億9900万円の損失)
・最終利益:29億4000万円(同33億0100万円の損失)

 

■エンタテインメントコンテンツ

・売上高:476億0200万円(同4.8%増)
・経常利益:85億3300万円(同3%増)

 

新型コロナの影響で20億円の赤字を計上したアミューズメント施設が連結から外れたことに加えて、UFOキャッチャーシリーズやプライズの販売が好調だったアミューズメント機器も16億円の赤字から16億円の黒字に転換したことが奏功した。映像・玩具も劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』を公開したほか、映像制作に伴う収入と配分収入を計上し増益となった。 

他方、前年同期に好調だったゲーム事業は減収減益での着地となった。これは期初から想定していたことではある。家庭用ゲームソフトを展開するコンシューマ分野は、採算性の高いリピート販売が35%低下したことが響き、営業利益が48%減の65億円にとどまった。『PSO2ニュージェネシス』が好調な立ち上がりを見せ、F2Pゲームは増収だった。

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■遊技機事業

・売上高:103億9800万円(同282.4%増)
・経常損失:14億9400万円(同85億3200万円の損失)

「パチスロガメラ」や「P北斗の拳8 救世主」などを発売し売上が大きく伸びた。タイトル数が少ない中、構造改革などの効果が出てきたことにより、損失幅が大幅改善したという。

 

■リゾート事業

・売上高:15億8600万円(同235.3%増)
・経常損失:19億5900万円(同21億3500万円の損失)

新型コロナ感染拡大の影響で、フェニックスリゾートの利用者数は前年同期比では218.2%と大きく伸びたものの、新型コロナ前の19年4~6月に比べて25.9%減にとどまった。完全に回復には至っていない。また、パラダイスセガサミーについてひゃ、渡航制限により、日本と中国の利用が減少したという。

 

■2022年3月通期の見通し

続く2022年3月通期は、売上高3120億円(前期比12.3%増)、営業利益200億円(同205.2%増)、経常利益200億円(同1066.1%増)、最終利益140億円(同998.9%増)を見込む。

・売上高:3120億円(同12.3%増)
・営業利益:200億円(同205.2%増)
・経常利益:200億円(同1066.1%増)
・最終利益:140億円(同998.9%増)

計画に対する進捗率は、売上高19.1%、営業利益19.2%、経常利益17.4%、最終利益21.0%となっている。

・売上高:19.1%
・営業利益:19.2%
・経常利益:17.4%
・最終利益:21.0%

セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高3896億3500万円、営業利益467億8900万円、経常利益494億7300万円、最終利益459億3800万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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