【決算まとめ①】ゲーム関連企業34社の4-6月…『ウマ娘』がフル寄与のサイバーエージェントが一段の飛躍遂げる 新顔colyとアピリッツは減収減益のスタートに

  • 主要モバイルゲーム企業の2021年4~6月期の決算を振り返ってみたい。この四半期は、4月25日に東京都、大阪府、京都府、兵庫県に3度目の緊急事態宣言が発令され、エリアを拡大しつつ、6月20日まで実施されるなど、多くの期間が緊急事態宣言の影響を受けた期間となる。

    そうした中ではあるが、ゲーム関連企業については、テレワーク対応など緊急事態宣言下での取り組みが、過去2回の緊急事態宣言で大きく進んでいる企業も多く、収益面への影響が限定的なものにとどまっている印象だ。ただ、もちろんアミューズメント系やイベント関連は影響を受けざるを得ないことは留意しておきたい。

    さて、今回も前回までの形と同じく、テーマごとに少し切り分け、この記事では4~6月期の決算シーズンの主要モバイルゲーム企業の決算の概略をまとめてみたい。これまでの記事とデータの連続性も踏まえ、gumi<3903>とエイチーム<3662>の決算は2~4月期の数字を使用している。また、ブシロードは6月期決算に決算期を変更したため、今回は5~6月の2ヵ月分という変則の四半期決算となっている。

    また、これまでと同様にネクソン<3659>はモバイル事業の売上高も掲載し、サイバーエージェント<4751>(表中はCA)は、ゲーム事業の数字のみを取り上げている。

    なお、東京通信<7359>とcoly<4175>、アピリッツ<4174>を今回からこの集計データに加えている。colyとアピリッツはともに1月決算のため、gumiとエイチームと同様に2~4月期の数字を使用している。6月10日に上場したワンダープラネット<4199>は、今後、四半期ベースでの業績推移が比較できる状況になった時点で、この集計データに加える予定だ。

    ■サイバーエージェントのゲーム事業がさらに飛躍 営業益400億円台に
    この4~6月期は、前四半期(1~3月)に大きく飛躍したサイバーエージェントのゲーム事業が、売上高で900億円台、営業利益で400億円台に乗せるなど、さらにもう一段飛躍した。営業利益の400億円台はDeNA<2432>やミクシィ<2121>、ガンホー<3765>の売上高も上回る水準であり、その脅威的な業績をもたらした『ウマ娘 プリティーダービー』の四半期フル寄与による貢献度の高さがあらためて注目されるところだ。

    今回より集計データに加えた3社のうち、colyとアピリッツは減収減益となった。特にcolyは減収減益幅が大きく、上場後の次の成長のビジョンをどう描いていくのか、次の5~7月決算以降の業績推移も注視しておく必要がありそうだ。

  • この四半期決算では、変則決算のブシロードを除く33社中の12社が増収、21社が減収と減収となった企業が多かった。ただ、好調が続いたサイバーエージェントのほか、スクエニHD<9684>やカプコン<9697>が大幅な増収となっており、全体としての売上の規模感は前四半期よりやや大きくなっている。カプコンは、5月に発売した『バイオハザード ヴィレッジ』が全世界で450万本を出荷するなど好調だったほか、モバイル関連の主力IPを用いたライセンス収益が利益に貢献するなど、その好調ぶりが目立っている。

    一方、営業利益については、17社が増益(赤字幅の縮小を含む)、16社が減益となっている。前四半期に一時的な費用の計上などもあり、大幅な営業赤字を計上したコナミHD<9766>とセガサミーHD<6460>、DeNA<2432>がそろって黒字転換を果たしたほか、ドリコム<3793>やenish<3667>が大幅な増益となるなど収益性の向上、改善が進んだ企業が多い印象だ。enishは、3四半期連続の黒字となるなど、2021年12月期は通期業績での黒字化への期待も高まってきそうだ。

    なお、34社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。

    増収増益…ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、コーエーテクモHD<3635>、ボルテージ<3639>、エイチーム<3662>、モバイルファクトリー<3912>、サイバーエージェント<4751>、スクエニHD<9684>、カプコン<9697>
    増収減益…グリー<3632>、アエリア<3758>、カヤック<3904>、東京通信<7359>
    減収増益…KLab<3656>、モブキャストHD<3664>、enish<3667>、ドリコム<3793>、イマジニア<4644>、セガサミーHD<6460>、バンダイナムコHD<7832>、マーベラス<7844>、コナミHD<9766>
    減収減益…ミクシィ<2121>、コロプラ<3668>、オルトプラス<3672>、ケイブ<3760>、ガンホー<3765>、gumi<3903>、Aiming<3911>、アカツキ<3932>、アピリッツ<4174>、coly<4175>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>、ギークス<7060>

株式会社サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高4785億6600万円、営業利益338億8000万円、経常利益338億6300万円、最終利益66億800万円(2020年9月期)
上場区分
東証一部
証券コード
4751
企業データを見る
株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役社長 最高執行責任者 (COO) 辻本 春弘
決算期
3月
直近業績
売上高953億800万円、営業利益345億9600万円、経常利益348億4500万円、最終利益249億2300万円(2021年3月期)
上場区分
東証一部
証券コード
9697
企業データを見る
株式会社アピリッツ
https://appirits.com/

会社情報

会社名
株式会社アピリッツ
設立
2000年7月
代表者
代表取締役社長 執行役員CEO 和田 順児
決算期
1月
直近業績
売上高38億8900万円、営業利益2億2900万円、経常利益2億2900万円、最終利益1億2500万円(2021年1月期)
上場区分
JASDAQ
証券コード
4174
企業データを見る
株式会社coly
https://colyinc.com/

会社情報

会社名
株式会社coly
設立
2014年2月
代表者
代表取締役社長 中島 瑞木/共同創業者 代表取締役副社長 中島 杏奈
決算期
1月
直近業績
売上高63億3100万円、営業利益20億7100万円、経常利益20億7100万円、最終利益14億400万円(2021年1月期)
上場区分
東証マザーズ
証券コード
4175
企業データを見る