マーベラス、テンセントから調達した49億円の使途を発表 グローバル展開可能な家庭用ゲーム34億円、既存IP世界展開10億円など その他大型投資も公開
マーベラス<7844>は、昨年5月に発表した、中国テンセントの完全子会社である Image Frame Investment(HK)との資本業務提携で調達した49億円の資金使途を公開した。同社は、これまでテンセントとの間で、資金の具体的な使い道についての協議を重ね、様々な企画やアイデアについて検討しながら、内容を詰めていたという。
資本業務提携では以下の4点の目的を掲げていた。
・既存IP(知的財産) のリッチコンテンツ化とグローバル化
・新規IPの創出に向けた大型投資
・新規事業展開のための投資
・最先端技術の習得及び活用
まず、34億円をコンシューマ向けの新規IPの創出に投じる。3タイトルのシミュレーションやアクションゲームを制作し、2022年から2023年にかけての発売を目指す。いずれも創造性に満ちた作品で、グローバルでも十分展開可能なものとしている。
また、既存IPのグローバル化に向けて、10億円を使用する。同社が保有している主力IPのグローバル強化施策を進めていく。
オンラインゲームの事業展開費用として、5億円を割り当て、今後配信を目指している有力タイトルの事業展開を強化する。また、テンセント社が持つ、サーバー技術をはじめとしたネットワーク技術や、ゲーム・アズ・ア・サービス(GaaS)のような新しい収益モデルの習得と活用を促進していく。
【新規IP投資】34億円
グローバル展開可能な新規IPの創出(コンシューマ)
■ジャンル:シミュレーション 投資額: 7億円 2022年秋 発売目標
■ジャンル:シミュレーション 投資額:16億円 2023年秋 発売目標
■ジャンル:アクション 投資額:11億円 2023年秋 発売目標
【既存IP投資】10億円
既存IPのグローバル化(コンシューマ)
■強化施策費:3.5億円 2022年秋 実施予定
■強化施策費:6.5億円 2024年春 実施予定
【事業展開費用】 5億円 有力タイトルの事業展開費用(オンライン)
■事業展開費用:5億円 2022~2023年度中 実施予定
■ネットワーク技術や新しいビジネスモデル(GaaS)等の習得及び活用
さらに、計画中のタイトルについても紹介し、グローバルターゲットのアクションゲームに25億円以上、新作RPGに15億円以上のタイトル投資も具体的検討段階に入っており、アニメ制作へも5億円以上の投資を計画しているそうだ。
このように、調達した資金に限らず、今後もテンセントからの協力も得ながら、1年に3本から4本程度のペースで、コンシューマゲームの開発を進めていく、としている。
そのほか、アミューズメントや舞台公演についても、コロナ収束からのV字回復を狙った投資を検討するなど、グローバルIPの創出や継続的な企業成長のために、今後も積極的なコンテンツ投資を行う、としている。
【新作タイトル投資】25億円以上 グローバルターゲット作品
コンシューマ ジャンル:アクション 2024年 発売目途
【新作タイトル投資】15億円以上
新作ロールプレイングゲーム ■コンシューマ ジャンル: RPG 2024年 発売目途
【TVアニメ制作投資】5億円以上
オリジナルIP
■TVアニメ 2024年 放送目途
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844
会社情報
- 会社名
- Tencent(テンセント)