CRI・ミドルウェア、21年9月期決算は売上高23.1%増、営業益37.8%減 海外向けライセンス売上が増加も国内は大手からの一括ライセンス契約が先送りに

  • CRI・ミドルウェア<3698>は、11月11日、2021年9月期の連結決算を発表、中国市場で「CRIWARE(シーアールアイウェア)」の認知度が向上し、大型タイトルへの採用が進むなど海外向けが好調だったことに加え、アールフォース・エンターテインメントの連結子会社化による寄与もあり、大幅な増収となった。

    一方、そのアールフォースとウェブテクノロジが利益押し下げたほか、エンタープライズ事業が新型コロナウイルス感染症の流行の影響を受けたことで、各利益項目とも減益にとどまった。

    売上高28億9200万円(前々期比23.1%増)
    営業利益2億8400万円(同37.8%減)
    経常利益3億3500万円(同26.7%減)
    最終利益1億9900万円(同46.6%減)

    セグメント別の状況は以下のとおり。

    ①ゲーム事業…売上高21億5500万円(前々期比26.2%増)、セグメント利益3億2400万円(同24.9%減)
    ミドルウェア「CRIWARE」のライセンス売上は、スマホF2P向けが堅調に推移したものの、第4四半期に見込んでいた大手顧客からの一括ライセンス契約が次期に先送りとなったことなどにより、減少した。一方、海外向けは、中国市場で「CRIWARE」の認知度が向上し、ライセンス売上が増加するとともに、サウンド制作や音声収録などのコンテンツ制作案件も好調に推移した。

    ツーファイブは、中国現地法人との営業連携などにより、海外向け案件の受注が増加した。なお、前々期の第4四半期より連結対象となったアールフォース・エンターテインメントは、通年で寄与した。

    ②エンタープライズ事業…売上高7億3700万円(同14.9%増)、セグメント損益4000万円の赤字(前期2400万円の黒字)
    組込み分野は、モビリティ向けが好調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響でカラオケの開発案件が軒並み延伸したこと、前期にあった一括ライセンス売上がなくなったことなどにより、減少した。

    新規分野は、デジタル展示会プラットフォーム「CRI DXExpo(シーアールアイ ディーエックスエキスポ)」の新規受注獲得に加え、クリニック向け開発案件が完了し、売上計上となったことなどにより増加した。

    ■2022年9月期は増収、営業増益の見込み
    2022年9月期通期の業績予想は、以下のとおり。

    売上高31億5000万円(前期比8.9%増)
    営業利益3億1700万円(同11.4%増)
    経常利益3億1700万円(同5.6%減)
    最終利益2億2800万円(同14.4%増)

株式会社CRI・ミドルウェア
http://www.cri-mw.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社CRI・ミドルウェア
設立
2001年8月
代表者
代表取締役会長 鈴木 正彦/代表取締役社長 押見 正雄
決算期
9月
直近業績
売上高28億4000万円、営業利益9700万円、経常利益1億3800万円、最終損益3億3900万円の赤字(2022年9月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3698
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