【決算レポート】アカツキ、第2四半期の営業利益は44%減 既存ゲーム低調と新作ゲームの寄与限定的 今後の鍵を握る『トライブナイン』は順調に進捗

木村英彦 編集長
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アカツキ<3932>の第2四半期(2021年7~9月)の連結決算は、売上高75億1700万円(前年同期比24.7%減)、営業利益28億1500万円(同44.8%減)、経常利益28億8500万円(同43.2%減)、最終利益20億3700万円(同30.5%減)と減収減益となった。前四半期との比較では周年系のイベントなど季節要因もあって大幅な増収増益だった。

・売上高:75億1700万円(同24.7%減)
・営業利益:28億1500万円(同44.8%減)
・経常利益:28億8500万円(同43.2%減)
・最終利益:20億3700万円(同30.5%減)

同社では、既存タイトルが低調に推移したことに加えて、前期にリリースしたタイトルの収益貢献が限定的だった影響が出た、としている。新作ゲームの開発や、IP事業への投資など先行費用が発生したことも減益要因となった。

 個別タイトルの状況では、『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』では、長期目線での運用を継続した結果、全世界3.5億ダウンロード突破記念イベントの開催や海外版6周年記念イベントの開催により、国内だけでなく米仏など複数の国と地域でストアセールスランキング1位を獲得した。

また、『ロマンシング サガ リ・ユニバース』では、国内版2.5周年イベントや海外版1周年イベントの他サガシリーズ31周年を記念したイベントを開催した。

なお、『HoneyWorks Premium Live』については9月1日をもってflaggsへの配信権と運営サービスの移管を行った。『アイドルマスター SideM LIVE ON ST@GE!』は8月末でサービスを終了した。

 新作とIP事業両方の取り組みとなるが、『トライブナイン』のアニメ放送&配信を決定するとともに、3DアクションRPGとして開発していることも発表した。WEBTOON(縦読みマンガ)としても制作する。こちらが当面の同社の業績動向の鍵を握ることになりそうだ。

 このほか、IP事業の取り組みとして、日本発のアニメ、キャラクターの新興国展開を行っていくため、インド子会社Akatsuki Indiaを7月に設立した。すでに現地企業とのネットワーク構築を行っており、本格的に事業展開を行っていく考えだ。

株式会社アカツキ
http://aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキ
設立
2010年6月
代表者
代表取締役CEO 香田 哲朗
決算期
3月
直近業績
売上高243億3600万円、営業利益57億円、経常利益52億700万円、最終利益13億4200万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3932
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