【決算レポート】ガンホー、第3四半期の営業益36%増の91億円 『パズドラ』×『呪術廻戦』コラボ奏功 『ラグナロク』シリーズ展開のGravityも存在感

木村英彦 編集長
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ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>の第3四半期(21年7月~9月)の連結決算は、売上高281億4200万円(前年同期比10.6%増)、営業利益91億3200万円(同36.0%増)、経常利益93億2800万円(同39.1%増)、最終利益52億5400万円(同48.3%増)と大幅増益を達成した。『パズドラ』のコラボイベント実施効果に加えて、『ラグナロクオリジン』『Ragnarok X』などが寄与した、としている。新作リリースに伴って広告宣伝費も増やしたが、増収効果で吸収した。

・売上高:281億4200万円(同10.6%増)
・営業利益:91億3200万円(同36.0%増)
・経常利益:93億2800万円(同39.1%増)
・最終利益:52億5400万円(同48.3%増)

 

主力タイトル『パズル&ドラゴンズ』は、新ダンジョン追加やゲーム内容の改善、他社有名キャラクターとのコラボレーションなど、継続的にアップデート及びイベントを実施し、MAU は引き続き堅調に推移した、としている。「呪術廻戦」をはじめ、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」、「STAR WARS」シリーズなどとのコラボを実施し、セールスランキングでもたびたび首位を獲得していた。

 

2020年6月25日にサービスを開始した Nintendo Switch 向け対戦ニンジャガムアクションゲーム『ニンジャラ』については、コラボレーションイベントやオンライン大会の実施、新マップや新武器の実装、幅広いクロスメディア展開の実施、グッズの販売等、ユーザー層の拡大に引き続き取り組み、2021年10月13日に世界累計800万ダウンロードを突破した。

 

新作タイトルについては、スマートフォン向け MMORPG『ラグナロクオリジン』をは、サービス開始以降、2021年6月28日に日本国内でもサービスを開始した。アップデート及びイベントの開催を継続的に行ったことで順調な立ち上がりとなり、業績に寄与した、としている。「過去作を楽しんだユーザーだけでなく、新規ユーザーもプレイした」(会社側)という。

 

このほか、子会社の事業について、GRAVITYとその連結子会社が配信している Ragnarok 関連タイトルは継続的なアップデート及びイベントの開催により、MAU は引き続き堅調に推移した。また、2021年6月18日に東南アジアでサービスを開始したスマートフォン向けゲーム「Ragnarok X:Next Generation」は、引き続き好調な売上を記録している。

 

Gravityのガンホーグループに占める売上高は40%弱で推移している。「単体だけでなく子会社の売上も貢献しており、以前よりもバランスがいい状況となっている」という。

 

なお、広告宣伝費は、前四半期比で6億3300万円増加の27億8600万円となった。『パズル&ドラゴンズ』や『ニンジャラ』などの既存タイトルの広告宣伝を引き続き行ってきたことに加え、6月28日にサービスを開始した『ラグナロクオリジン』の広告宣伝も行ったため。GRAVITY においても新規タイトルの広告宣伝を強化したという。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
http://www.gungho.co.jp/

会社情報

会社名
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
設立
1998年7月
代表者
代表取締役社長CEO 森下 一喜
決算期
12月
直近業績
売上高1253億1500万円、営業利益278億8000万円、経常利益293億800万円、最終利益164億3300万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3765
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