音楽用電子機器のズーム<6694>は、この日(11月30日)、ZOOM Video Communicationsを相手方として、同社が有する商標権を侵害する行為の差止等の請求訴訟を東京地方裁判所に提起したと発表した。
米国法人Zoom Video Communications(ZVC)は、ビデオ会議サービスの利用に必要な会議用プログラムを顧客に提供するにあたって同社登録商標と極めて類似した標章を使用してこれを提供している。
これに対しズームは、2021年9月17日、NECネッツエスアイに対して、同社が有する商標権を侵害する行為の差止等の請求をその内容とする提訴を行った。
本提訴に先立って NECネッツ社を被告として提訴したのは、NECネッツ社が日本の第1号代理店であることのほか、ZVC社日本法人については自らがビデオ会議サービスの提供をしている事実が確認できず、その実際の事業内容も不分明であることを考慮したもの。今回も同様の理由から、ZVC日本法人ではなく、米国法人である ZVC 社を提訴したという。
提訴に当たって、先の提訴と同様に損害賠償を請求していないが、これは同社に金銭的損害がないことを示すものではなく、同社登録商標が法的に保護するべき知的財産であることの確認が訴訟の目的であり、和解金等での解決を排除する姿勢を示した、としている。
また、本提訴にあたっては、複数の知財を専門とする弁護士事務所から本件に関して同社登録商標権を侵害している可能性が高いという見解を得ているとのこと。
■訴訟を提起した裁判所及び年月日
(1)裁判所: 東京地方裁判所
(2)提起日:2021年11月30日
■訴訟を提起した相手(被告)
(1)名 称: ZOOM Video Communications, Inc.
(2)所在地:55Almaden Boulevard,6th Floor, San Jose, CA95113USA
(3)代表者: Eric S. Yuan, Chief Executive Officer