ブロッコリー、第3四半期決算は「うたプリ」10周年イベント開催費や新作ゲーム販促費で営業益84%減の1億3300万円で着地 「うたプリ」関連復調と他社グッズの伸びで前年上回る売上を確保

木村英彦 編集長
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ブロッコリー<2706>は、この日(1月14日)、第3四半期累計(2021年3~11月)の決算を発表し、売上高47億2400万円(前年同期比7.6%増)、営業利益1億3300万円(同84.0%減)、経常利益1億5400万円(同81.9%減)、最終利益5900万円(同89.9%減)と増収・大幅減益となった。

「うたの☆プリンスさまっ♪」関連商品の復調や他社ライセンスグッズが好調に推移したことで前年を上回る売上を確保したものの、6月に開催した「うたの☆プリンスさまっ♪」10周年記念イベント運営費や、新作ゲーム「ジャックジャンヌ」発売に伴う販促費など費用負担が響いた。第2四半期に一部着手していたゲームの開発中止を決定し、特別損失5900万円も計上した。

・売上高:47億2400万円(同7.6%増)
・営業利益:1億3300万円(同84.0%減)
・経常利益:1億5400万円(同81.9%減)
・最終利益:5900万円(同89.9%減)

「うたの☆プリンスさまっ♪」では、8月に全編3Dによるライブ公演「うたの☆プリンスさまっ♪SHINING STAR STAGE -LOVE in DREAM-」(主催:うたの☆プリンスさまっ♪ SHINING STAR STAGE製作委員会)を東京ガーデンシアターで開催。ユニット曲、ソロ曲、スペシャルユニット曲などアンコールを含め全19曲を披露した。大変好評な公演となり、令和4年3月のアンコール公演も予定している。

9月には「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2021」に出展。10月より、エイプリルフールで発表したコスメブランド「Metamorphose」のイベントを 丸井グループ全国9カ所で開催。同月、ハピネットと共同で「ブロッコリーくじ うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live Love My Idol! アナザーショットVer.」を全国のファミリーマートで展開し、翌11月にファミリーマート限定のマルチケースが貰えるキャンペーンを展開した。

同じく11月に、令和2年4月より延期していたライブ公演「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVELIVE7thSTAGE」を埼玉のメットライフドームで開催(主催:UTA☆PRI-MOVIE PROJECT)、入場規制もある中、ライブ・ビューイング、初のオンライン配信も行った。

また、令和4年に公開予定の「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」と「日清のカップメシ」とのコラボレーション企画の展開も開始した。これらの結果、第3四半期累計の関連グッズの売上高・売上総利益は、前年並みに回復するに至った。

関連CDは、10月にアイドルグループHE★VENSの2ndミニアルバム「One Day」を発表、上半期の好調もあり、第3四半期累計においても前年を上回る売上高・売上総利益を確保した。

関連ゲームアプリ「うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live」の売上高・売上総利益については、前年を下回る水準で推移している。

3月にNintendo Switch用ゲームソフトを発売した「ジャックジャンヌ」については、音楽CD2作品を発売(1作品は発売元: SCHOLE)、うち同社発売の「ジャックジャンヌ VOCAL COLLECTION」は、オリコン週間アルバムランキング6位にランクインすることが出来た。同月、発売半年を祝う「ジャックジャンヌハーフアニバーサリー」企画を発表。アニメイト池袋本店で「ジャックジャンヌ」ハーフアニバーサリーショップ等が開催した。

他社ライセンスグッズについては、他社主催のライブイベントが順調に開催され始めたことや、新作TVアニメ放映に併せたグッズが好評であったこと等により、前年を大幅に上回る売上高・売上総利益を確保した。

トレーディングカードゲーム「Z/X -Zillions of enemy X-」は、10月に発売した「極点超越編 無限<アンリミテッドブースト>」で商品構成の見直しがユーザーの高評価につながり販売好調であったことから、第3四半期では売上・売上総利益ともに前年を上回った。復調基調の傾向は継続しているが、上半期からの第3四半期累計の売上高・売上総利益では前年を僅かに下回る結果となった。


■2022年2月通期の見通し

続く2022年2月通期の業績については、売上高60億円(前期比4.9%減)、営業利益2億5000万円(同74.2%減)、経常利益2億8000万円(同72.0%減)、最終利益1億3000万円(同75.1%減)を見込む。

・売上高:60億円(同4.9%減)
・営業利益:2億5000万円(同74.2%減)
・経常利益:2億8000万円(同72.0%減)
・最終利益:1億3000万円(同75.1%減)

計画に対する進捗率は、売上高78.7%、営業利益53.2%、経常利益55.0%、最終利益45.4%となっている。

・売上高:78.7%
・営業利益:53.2%
・経常利益:55.0%
・最終利益:45.4%

株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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