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任天堂<7974>は、2月3日、2022年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、10月に発売した「Nintendo Switch(有機ELモデル)」が好調なスタートを切ったものの、前年同期は大ヒットタイトルの『あつまれ どうぶつの森』(2020年3月発売)が収益に大きく貢献していたことによる反動で減収減益にとどまった。
売上高1兆3202億円(前年同期比6.0%減)
営業利益4725億円(同9.3%減)
経常利益5137億円(同2.7%減)
最終利益3673億円(同2.5%減)Nintendo Switchは、10月に発売した有機ELモデルが好調なスタートを切った。有機ELモデルの発売後も、「Nintendo Switch」と「Nintendo Switch Lite」はそれぞれ勢いを落とすことなく、3つのモデルがバランスよく販売を伸ばしている。ただ、前期は『あつまれ どうぶつの森』(2020年3月発売)がハードウェアの販売を大きくけん引していたことから、前年同期比では販売数量は減少し、ハードウェアの販売台数は1895万台(前年同期比21.4%減)となった。
ソフトウェアは、今期発売した『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』が1397万本の販売を記録し、好調な滑り出しを見せているほか、『マリオパーティ スーパースターズ』が543万本、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD』が385万本の販売となった。また、『マリオカート8 デラックス』が796万本(累計販売本数4335万本)、『あつまれ どうぶつの森』が499万本(累計販売本数3762万本)の販売を記録するなど、前期以前に発売したタイトルも好調な販売状況が続いている。
ソフトメーカーのタイトルも販売を伸ばし、今期のミリオンセラータイトルはソフトメーカーのタイトルも含めて29タイトルとなった。ハードウェアの累計販売台数が1億台を突破し、その普及基盤を活かしてソフトウェア全体の販売が好調に推移した結果、ソフトウェアの販売本数は1億7929万本(同1.8%増)となった。
ゲーム専用機におけるデジタルビジネスは、Nintendo Switchのパッケージ併売ダウンロードソフトに加えて、ダウンロード専売ソフトやNintendo Switch Onlineによる売上も順調に推移したことで、デジタル売上高は2550億円(同0.4%減)となった。
モバイルビジネスでは、配信済みのアプリが継続して楽しまれており、ロイヤリティ収入も安定的に推移した結果、モバイル・IP関連収入等の売上高は398億円(同5.2%減)となった。
■通期予想を10月の修正予想から上方修正
なお、2022年3月期通期の業績予想については、半導体部品などの供給不足によるNintendo Switchハード生産への影響と、Nintendo Switchソフトの販売実績およびその後の状況を考慮した結果、通期の販売予想を見直し、為替の前提レートも一部見直したことで修正を実施した。修正後の予想は以下のとおり。売上高1兆6500億円(前期比6.2%減)
営業利益5600億円(同12.6%減)
経常利益5700億円(同16.1%減)
最終利益4000億円(同16.7%減)
会社情報
- 会社名
- 任天堂株式会社
- 設立
- 1947年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7974