ユークス、3Q(2~10月)決算は子会社化したアクアプラスの寄与などで売上高19%増 外注費の増加やM&A関連費用の発生で各利益項目とも赤字に

ユークス<4334>は、12月10日、2026年1月期の第3四半期累計(2~10月)の連結決算を発表、子会社化したアクアプラスの寄与もあり売上高は増収となったものの、外注費の増加やM&A関連費用の発生などにより、各利益項目とも赤字計上での着地となった。

売上高29億2400万円(前年同期比19.1%増)
営業損益900万円の赤字(前年同期1400万円の黒字)
経常損益600万円の赤字(同3600万円の黒字)
最終損益4300万円の赤字(同100万円の黒字)

受託開発事業は、事業開発本部を中心とした営業活動を積極的に展開した結果、受注状況は回復基調となった。ゲーム・XR分野においても受注状況は回復基調にあり、売上高は増加した。

ゲーム分野においては、同社が開発を担当した『ゼンシンマシンガール』(発売元:ディースリー・パブリッシャー)が10月23日に発売された。また、同社が開発に参加した『ダブルドラゴン リヴァイヴ』(発売元:アークシステムワークス)も同日に発売された。

XR分野においては、リアルタイムライブの制作・配信に参加し、モーションキャプチャー収録、CGモデル・アニメーション制作を担当した。2025年8月に国内3カ所で開催された「初音ミク「マジカルミライ 2025」」(主催:東京メトロポリタンテレビジョン、クリプトン・フューチャー・メディア)において、「初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」「巡音ルカ」「MEIKO」「KAITO」が出演するライブステージの担当楽曲でCG制作を行った。

遊技機分野においては、外注費が増加したものの、昨年度に発生した課題に伴う開発遅延を解消した。さらに、プロジェクトマネージャーの育成や開発ラインの拡充、技術力向上・成果物の高品質化に向けた社内教育を推進した結果、開発効率が向上し、収益性は改善基調となった。

その他分野においては、モバイルコンテンツのプロジェクト開発が進んだ。

パブリッシング事業は、パブリッシング機能の獲得を目的にアクアプラスを完全子会社化した。同社の売上計上により連結売上高は増加しましたが、第3四半期にM&A関連費用を計上したため、同期間の営業損益は営業損失となった。今後は、アクアプラスの保有するIPを生かし、同社との協業体制を構築することでシナジーの最大化を図る。また、新規事業のアイディアに関する社内公募制度を開始するなど、パブリッシング機能獲得に向けて、様々な取り組みを進めていく。

なお、昨年度から取り組む製作委員会を通じた戦略投資は、第3四半期末時点で累計2件となった。

■通期業績予想の修正を発表

2026年1月期通期の業績予想については、子会社化したアクアプラスの売上を織り込んだ一方で、一時的な外注費の増加やM&A関連費用の発生もあり、以下のとおり。

売上高38億円→42億2000万円(増減率11.1%増、前期比29.6%増)
営業利益3億5000万円→2000万円(同94.3%減、同77.2%減)
経常利益3億3800万円→2000万円(同94.1%減、同87.8%減)
最終利益3億3200万円→2200万円(同93.4%減、同88.9%減)

株式会社ユークス
https://www.yukes.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ユークス
設立
1993年2月
代表者
代表取締役社長 谷口 行規
決算期
1月
直近業績
売上高32億5500万円、営業利益8700万円、経常利益1億6300万円、最終利益1億9800万円(2025年1月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4334
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