ビーグリー、21年12月期決算は売上高50.6%増、営業益21.8%増に 収益性の高いデジタルコンテンツが高成長を持続

  • ビーグリー<3981>は、2月14日、2021年12月期の連結決算を発表、収益性の高いデジタルコンテンツが高成長を維持し、増収・営業増益を達成した。

    売上高186億3700万円(前々期比50.6%増)
    営業利益13億4500万円(同21.8%増)
    経常利益12億200万円(同25.4%増)
    最終利益4億4400万円(同1.7%減)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①プラットフォームセグメント…売上高123億6500万円(前々期比11.4%増)、営業利益1億5400万円(同82.8%減)
    主力サービスであるコミック配信サービス「まんが王国」は、ユーザーの訪問・定着・課金の流れを促し、課金者数と顧客単価を上げるべく、お得感を訴求するキャンペーンやブランディング活動に注力した。「まんが王国」サイト内で展開しているポイント購入と消費の両方であわせて毎日最大50%還元されるポイントプログラムの常時実施だけでなく、お得感の訴求や幅広いユーザー層獲得のための販売促進活動を積極的に行った。また、ユーザーの興味・関心を促進し、サイトへの流入を促す広告宣伝活動も積極的に実施している。

    また、韓国発のタテヨミコミックレーベル「HCコミック」の日本初独占先行配信のほか、グループ会社であるぶんか社の「BKコミックス」作品の先行配信や日本テレビ放送網が運営する2.5次元俳優のYouTubeチャンネル「ぼくたちのあそびば」のコミカライズ企画を実施するなどコンテンツの拡充と差別化を推進した。この結果「まんが王国」は2021年9月に累計ダウンロード数が16億冊を突破、会員登録数が同月に550万人、2022年2月には600万人を突破したが、外出自粛の特需は一段落した。

    小説投稿サービス「ノベルバ」においては、引き続き投稿作家から商業作家へのデビューを支援するだけでなく、グループ間シナジーの創出にも取り組んだ。第1回「ノベルバノベルズ登竜門」(投稿小説コンテスト)ではぶんか社のBKコミックスにてコミカライズが確約された「BKコミックス特別賞」を選出した。加えて、2021年4月よりパブリッシングリンクと共同で開催した「恋愛小説コンテスト」では、最優秀賞作品の竹書房での書籍化確約に加え、「まんが王国」およびぶんか社での電子コミック化を確約したコミカライズ賞を選出した。

    IPプロデュースは、配信中のスマートフォンゲーム『無職転生~ゲームになっても本気だす~』の収益改善に向け運営体制の見直しを行い、同年10月に開発・運営会社の移管を完了した。また、通販サイト「FUNDIY STORE」では、2021年11月にグループ会社である海王社の人気レーベル「GUSH COMICS」「&.Emo comics」のグッズを販売するなどグループ間シナジーの促進にも努めた。

    なお、「コミックevery」『RenCa:A/N(レンカ アルバニグル)』のサービス終了や、「ノベルバ」『無職転生~ゲームになっても本気だす~』の将来の回収可能性が見込まめないことで1億3200万円の減損損失を計上した。

    ②コンテンツセグメント…売上高64億4000万円(同387.1%増)、営業利益11億9200万円(同465.2%増)
    収益性の高いデジタルコンテンツが売上高前年比29%増と高成長を維持し、2021年12月末時点でデジタル比率61%と好調な業績をけん引した。また、紙出版においても、コミックスで女性向け作品を中心に77タイトルの重版を積み上げ、定期誌も引き続きクルマジャンルを中心に堅調に推移した。

    ジャンルの拡充を目的にライトノベル事業を新たに立ち上げ編集・制作活動と並行してライトノベルおよびコミカライズ作品を複数配信開始するほか、新たに女性ライトユーザーをターゲットとしたデジタルコミック誌として「PRIMOプリモ」「COMICヤミツキ」を創刊するなど、精力的に展開した。

    なお、2022年1月には人気作品「義母と娘のブルース」を原作とした新年スペシャルドラマや、スマホ向けコミックサイト「マンガよもんが」にて連載中の「部長と社畜の恋はもどかしい」を原作としたテレビドラマが放送開始された。

    ■通期予想は変更なし
    2022年12月期通期の連結業績予想は、以下のとおり。

    売上高187億9100万円(前期比0.8%増)
    営業利益15億3600万円(同14.2%増)
    経常利益14億1600万円(同17.8%増)
    最終利益6億9500万円(同56.3%増)

株式会社ビーグリー
https://www.beaglee.com/

会社情報

会社名
株式会社ビーグリー
設立
2004年10月
代表者
代表取締役社長 吉田 仁平
決算期
12月
直近業績
売上高190億8000万円、営業利益14億9600万円、経常利益14億4000万円、最終利益6億8900万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3981
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