【決算レポート】ブロッコリー、22年2月期はイベントグッズの簿価切下や新作ゲーム販促費が圧迫し営業益70%減 次期は「うたプリ」と新作TCG軸に76%増益と巻き返し狙う

木村英彦 編集長
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ブロッコリー<2706>の2022年2月通期(21年3月~22年2月)の連結決算は、売上高65億6300万円(前の期比4.1%増)、営業利益2億8300万円(同70.7%減)、経常利益3億1200万円(同68.7%減)、最終利益1億6800万円(同67.7%減)と増収・大幅減益での着地となった。

・売上高:65億6300万円(同4.1%増)
・営業利益:2億8300万円(同70.7%減)
・経常利益:3億1200万円(同68.7%減)
・最終利益:1億6800万円(同67.7%減)

同社では、減益要因について、イベント向けグッズの在庫の簿価を切り下げたことや、「うたの☆プリンスさまっ♪」 10周年記念イベント関連費用の増加、新作ゲームソフト「神々の悪戯」と「ジャックジャンヌ」の販売に向けた販促費増加が響いた、としている。

また、前の期に計上された劇場版「うたの☆プリンスさまっ♪」 関連のロイヤリティが一巡したことも減益要因となった。このほか、2億4400万円の減損損失が計上されなかったのの、一部着手していたゲームの開発中止を決定したことで特別損失5900万円を計上した。

 
■売上高について
まず、売上高からみていくと、「ジャックジャンヌ」を発売したことでゲームの売上が伸びたほか、「うたの☆プリンスさまっ♪」関連CDのセールス、『呪術廻戦』など他社ライセンスグッズが好調に推移した。

TCG「Z/X(ゼクス)」については、この期の当初は苦戦していたものの、10周年商品「テンス・アニバーサリー」が貢献して復調し、前年並みを確保した。

他方、前の期に計上された「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム」関連のロイヤリティ収入がこの期は計上されなかったほか、「うたの☆プリンスさまっ♪」関連グッズも下期に挽回したものの、同7.2%減の18億6900万円となった。

 

コンテンツ別の売上構成を見ると、自社IP7割、他社3割という割合に変化はなかった。自社IPの内訳が変化し、「うたの☆プリンスさまっ♪」が54.3%から47.1%、「Z/X(ゼクス)」が14.5%から13.1%に下がった一方、「ジャックジャンヌ」が6.8%を占めた。

 
■費用面について
費用面について見ていくと、イベント向けグッズ在庫の簿価切り下げは、在庫の評価減や償却費、廃棄などで2億円程度だったという。新型コロナの影響でイベント開催だけでなく、開催できたとしても集客が想定通りにできなかった事情もあり、見込み生産の評価減を余儀なくされた。

もう一つの減益要因としては、「うたの☆プリンスさまっ♪」 10周年記念イベントの感染対策費用に加えて、企画内容の充実が響いたという。「イベント開催が1年延期されたが、10周年ということで良いものを提供したいと考えた」(同社)とのこと。

このほか、前期の第1四半期に計上していた「うたの☆プリンスさまっ♪」の劇場版関連ロイヤリティ収入が一巡したことも響いた。ロイヤリティは、売上規模としては大きくはないものの、利益へのインパクトは小さくない。

 

■2023年2月期の見通し
続く2023年2月通期の業績については、売上高63億円(前期比4.0%減)、営業利益5億円(同76.3%増)、経常利益5億3000万円(同69.5%増)、最終利益3億6000万円(同113.7%増)、EPS41.16円と大幅増益を見込む。

・売上高:63億円(同4.0%減)
・営業利益:5億円(同76.3%増)
・経常利益:5億3000万円(同69.5%増)
・最終利益:3億6000万円(同113.7%増)
・EPS:41.16円

 

新作トレーディングカードゲーム(TCG)のプロジェクト「Vividz(ビビッヅ)」が始動しており、従来のTCGに見られなかった設計思想を取り入れ、約10年ぶりの「完全新作」のオリジナルTCGとして制作を進めている。「Z/X」に続く柱に育てる考え。

 

また、昨年11周年を迎えた「うたの☆プリンスさまっ♪」は、新作「劇場版うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEスターリッシュツアーズ」が本年9月2日に公開開始となり、さらにテレビアニメ1時間スペシャル「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEスターリッシュツアーズ~旅の始まり~」の放送が予定されている。

 

株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 高橋 善之
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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