【決算レポート】アカツキ、第4四半期(1~3月)は増収増益に…『ドッカンバトル』国内版の7周年施策が寄与 今期は中⻑期の成⻑に向けた積極的な投資を推進
アカツキ<3932>の2022年3月期の第4四半期(1~3月)の連結決算は、前年同期比で減収減益が続いていた第3四半期までの傾向から、前年同期比でプラスに転じた。
売上高74億9800万円(前年同期比1.1%増)
営業利益24億9800万円(同25.8%増)
経常利益26億6700万円(同45.4%増)
最終利益14億900万円(同168.4%増)
ゲーム事業については、『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』の国内版が第4四半期に7周年を迎え、ストアセールスランキング1位を獲得するなど、既存タイトルの回復が業績を押し上げた。
また、新作となるライブ体感⾳楽アプリ『EXtreme LIVES』を2022年3⽉にリリースした。
一方で、2020年3⽉より配信していた『ONE PIECE ボン!ボン!ジャーニー‼ 』(配信はバンダイナムコエンターテインメント)は2022年4⽉6⽇にサービスを終了した。
IP事業では、ウェブトゥーンに特化したアプリ「HykeComic」を開発する。こちらは完全オリジナルの新作を含む作品を提供する予定で、まずは国内で先⾏リリースし、順次海外へ展開することを予定している。
なお、作品については、同社も出資するToonWorks(トゥーンワークス)のほか、WIT STUDIO(ウィットスタジオ)やストレートエッジ、フーモアなど有力パートナーが参画する。
また、ファンドとその投資事業を運営する⼦会社Akatsuki Venturesを設⽴し、2022年4月1日から50億円規模の新ファンド「Dawn Capital(ドーン キャピタル)」の運用を開始した。積極的なハンズオンに加え、アカツキ本体による経営・事業サポート体制も構築し、投資先を⽀援していく。
続く2023年3月期については、四半期ベースでの黒字にこだわらず、中⻑期の成⻑に向けた積極的な投資を進める⽅針としている。
ゲーム事業では、開発中の『トライブナイン』を含めた新作ゲーム開発をさらに加速するほか、 次世代のゲーム体験をけん引する3Dを含む新技術の研究・開発に投資していく。
新作パイプラインは2本で、上記の『トライブナイン』に加え、他社と共同開発中の⾃社IPタイトルを開発している。
また、他社IPタイトルを含めたタイトルの企画が検討段階にあるという。
なお、2023年3月期通期の業績予想については、ゲーム事業の短期的な事業環境が激しく変化する不確定要素が多いことに加え、IP事業についても積極的に投資していく方針であり、適正かつ合理的な数値の算出が非常に困難であるため、非開示としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社アカツキ
- 設立
- 2010年6月
- 代表者
- 代表取締役CEO 香田 哲朗
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3932